参院選前に知っておきたい候補者の〝前科〟【適菜収】 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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参院選前に知っておきたい候補者の〝前科〟【適菜収】

【隔週連載】だから何度も言ったのに 第20回

6月17日、猪瀬直樹が応援演説中に海老沢由紀の体を触ったことが「セクハラだ」と批判を集めた。

 

■セクハラ大国日本

 

 6月12日、東京・吉祥寺で日本維新の会の参院選に向けた街頭演説が行われたが、候補者の猪瀬直樹が、同じく候補者の海老沢由紀の胸などをベタベタと触りだした。この件について海老沢は「特に当たっていない」「胸にあたってもいないし、話題になったことにむしろ驚いたほど」などとツイートしていたが、動画を見れば、猪瀬は明らかに触りまくっている。要するに、セクハラを隠蔽するために、海老沢は嘘をついたわけだ。一瞬でバレる嘘をつくところが、維新クオリティ。

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 なお、海老沢は経歴詐称疑惑や公職選挙法違反疑惑が噴出しているいわくつきの人物である。公職選挙法は、被選挙権を得るための条件として「選挙区内での3ヵ月以上の居住」を定めているが、海老沢はこの要件を満たしていない疑いがある。なお、住民票を移しただけではダメで、居住の実態が必要になるとのこと。

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 他人に厳しく身内に甘い。ひたすらカネに汚いのが維新スピリッツ。5000万円の選挙資金借用問題が浮上し、公職選挙法違反で略式起訴され、5年間、公民権が停止された猪瀬は、街頭演説や記者会見で、先日死去した石原慎太郎から「日本を頼む」と言われたと自身の出馬について説明。死人に口無し。

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 セクハラは維新の1丁目1番地。女子高生3人に向かって下半身を露出し、公然わいせつの疑いで現行犯逮捕された衆院東京1区支部長もいたし、「ただでは済まさない」と女子中学生を恐喝した府議もいた。女性の胸を触っている写真が流出した市議もいたし、「(女性は)完全にくるくるパーにならないと、子供を産もうなんて思わない」「8割がたの女ってのは、私はほとんど『ハエ』と変わらんと思っています」などと暴言を吐いた衆院千葉1区支部長もいた。女性職員に「今から昼下がりの情事に(行く)」などとセクハラ発言をして更迭された東成区長もいたし、児童の保護者の臀部を触ったり、若い女性教職員に対し「なぜ子供をつくらないのか」などとセクハラを繰り返した公募校長もいた。

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 そもそも党の創設者からして「阿川(佐和子)さん、僕は1回で妊娠させる自信ありますよ!」「浮気者を責める前に、『自分は性的魅力に欠けているんじゃないか』と考えてみる必要もあるね」などと述べている人物である。日本セクハラの会に党名を変更したらどうか?

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 兵庫県尼崎市の維新市議光本圭佑が政務活動費で購入したパソコンなどの納品書を偽造していたことが発覚。光本は会派の幹事長として政務活動費を実質的に管理しており、会派の政務活動費250万円も、会派の同意を得ずに個人の口座に移し替えていた。維新スピリッツは末端まで貫かれている。

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 副代表だった元大阪府議の今井豊は昨年8月、違法献金を受け取ったとして議員辞職し、党から除名されたが、今年に入り処分は撤回。2021年4月、参院議員の梅村みずほの公設第1秘書で、維新府議の横倉廉幸の娘婿成松圭太は殺人未遂で逮捕された(後に不起訴)が、維新はこの男を党職員として再雇用している。要するに、政党の皮をかぶった反社。

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 維新の石井章は参院選候補について「顔で選んでくれれば」と発言し炎上したが、参院選は〝前科〟の有無で選ぶべきである。なお、石井には地元である茨城の有権者に対し、「もち」や「れんこん」を配っていた疑惑が発生。『FRIDAY』の取材に対して、「この辺はみんな石井章(の支持者)だよ。昔から『もち』を持って挨拶に来る。だから私たちはずっと応援している」と明言する住民もいたという。石井は参院選に全国比例で出馬する。

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適菜 収

てきな おさむ

1975年山梨県生まれ。作家。ニーチェの代表作『アンチクリスト』を現代語にした『キリスト教は邪教です!』、『ゲーテの警告 日本を滅ぼす「B層」の正体』、『ニーチェの警鐘 日本を蝕む「B層」の害毒』、『ミシマの警告 保守を偽装するB層の害毒』、『小林秀雄の警告 近代はなぜ暴走したのか?」(以上、講談社+α新書)、呉智英との共著『愚民文明の暴走』(講談社)、中野剛志との共著『思想の免疫力 賢者はいかにして危機を乗り越えたか』、『遅読術』、『安倍でもわかる政治思想入門』、『日本をダメにした新B層の研究』(KKベストセラーズ)、『ニッポンを蝕む全体主義』『安倍晋三の正体』(祥伝社新書)など著書50冊以上。「適菜収のメールマガジン」も好評。https://foomii.com/00171

 

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