23年卒の就活シーズン開幕。政府主導のルールで就職情報解禁が始まる3月、6月１日以降に面接解禁。今秋の「内定」に向けて、一斉のスタートとなる。今回は昨年度に続き、2023年度版の一流ホワイト企業TOP100ランキングを一挙掲載する。

◼︎まず、一流ホワイト企業を知ろう！

　なぜ、いま「一流ホワイト企業」になのか。世界的に見ても、企業のコンプライアンス（法令遵守）への意識が高まっていることもあると同時に、働き手にとっても安心してキャリアを積むことが、転職など人生の転機が訪れても、「確かな選択肢」を増やすことができるからである。新卒時点で「一流ホワイト企業」に入ることが、人生のキャリアを左右する問題について就活塾「ホワイトアカデミー」を主宰する竹内健登氏は、つねに危機意識を持っている。

　竹内氏は東大卒にもかかわらず「就職留年」した経験があるからだ。「自分の失敗をこれから社会に出る学生たちに、しっかり正確にと伝えなければならない」と使命感を持ち、現在、就活コンサルタントとして活躍している。新卒の学生にとっては社会人としての人生の第一歩。それを見守るご両親にとっては、子どもを自立させるための「最後の教育」となるためぜひ、2023年度版の一流ホワイト企業TOP100ランキング（ホワイト企業綜合研究所・編）を参考にしていただきたい。　

　そもそも一流ホワイト企業とは何か、竹内氏によれば、以下の６項目の指標、条件をクリアしている会社組織を意味する。

① 福利厚生がよい
② 労働時間が法的に遵守され、残業や休日出勤が少ない
③ 給与待遇がよい
④ 離職率が低く、定着率が高い
⑤ 有給休暇取得率も高い
⑥ 性差なく、女性への待遇も男性と公正に平等

　一流ホワイト企業とは、法令遵守の責任を果たし、社員の福利厚生も高く、かつ報酬も良い会社だとわかる。そのため就活戦線では、多くの競争相手と狭き門に入るために戦わなければならない。

「新規参入が難しい業界、価格決定権のある寡占企業、国策的な業務を運営する業界に多いことが特徴で、入社までのハードルが高い。その理由は、離職率が低いため、厳選採用になり倍率が高くなります」（竹内氏）

　世間では「ブラック企業」のニュースが日々のニュースで話題になるが、先に示した６つの項目に叶う会社は日本では２割も満たないのではないかとも言われる。ゆえに就活は、大学受験よりも厳しい競争となることは実感できるであろう。

　すでに水面下では始まっているとさえいわれる就活だが、３月一斉に解禁される就活シーズンを前に、この一流ホワイト企業のTOP100ランキングを公表する。

◼最新版「2023年卒一流ホワイト企業ランキング」TOP100

　今年で４年目となるランキングにおいて、本年のトップ３は、1位はグーグル、2位はFacebook、3位にはAWS(Amazonのクラウドサービス会社)が続き、日本の労働市場でもメガプラットフォーマーが高い評価を獲得した。今回のランキングの特徴について竹内氏はこう述べる。
「本年度は、新型コロナウイルスの影響が一巡し、企業の対応力が試される年となりました。IT企業の伸長は昨年に引き続き見られた傾向で、特に外資系企業が多く散見されており、外資系メーカーなどが多くランクインした。グローバル化の波は、すでに日本人の労働環境においても無視できないところまできています」（竹内氏）

　さて、全体の視野を明確にするために１位から100位まで【図表１～４】を参照いただきたい。当該ランキングでは、約13000社のデータを元5つの重要指標で査定作成されるという。具体的に言えば、①3年後離職率（安心度）②残業時間・有給休暇取得率（ワーク＆ライフバランス）③給与・福利厚生（待遇面）④成長環境（将来性）⑤財務指標（信用安全度）である。

　　●1位から25位までは以下の通り【図１参照】

　　●26位から50位までは以下の通り【図２参照】

　　●51位から75位までは以下の通り【図３参照】

　　●76位から100位までは以下の通り【図４参照】

　業界別にランキングについて詳細な【傾向と対策】の解説を以下、竹内氏に傾向と対策を述べていただいた。