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■見習い騎手をメインで乗せる武井調教師の心意気

武井亮調教師 写真⦿フォトチェスナット

 武井亮調教師といえば、昨年、大馬主であるテソーロの冠名でお馴染みの了徳寺健二オーナーから預託馬を全て引き上げられてしまうという災難に見舞われた。
 既に報道されているように、ちょっとした行き違いが原因だったりしたようだが、デビューしてから6年の若手調教師には厩舎経営を左右しかねない大打撃だったのは間違いない。そこに加えて、3月からは所属の原優介騎手を抱えるという状況だ。スポーツ紙記者は次のように語る。

「見習い騎手(騎手候補生)を預かりたいとか、競馬界における自分の系譜を繋げたいというのは調教師なら誰もが考えること。ただ、実際に弟子を預かったとしても、乗せたくても乗せられない状況もある
 ある程度の厩舎になると馬房がパンパンだしね。馬主からすると若手騎手でヘグられて、放牧に出されるとかだと、いつ入厩できるかも分からなくなるし、積極的に乗せたいってわけじゃない。
 また、社台グループは騎手起用にシビアで、調教師の権力も強くない。となると預かってもいいのか逡巡するところもあったはず。
 しかも、テソーロの撤退が決まった頃には原騎手が所属するのは確定していた。武井調教師としては、いろいろな葛藤があったと思うよ。今、引き受けるタイミングなのかとか、デビューしてしっかり乗せてあげられるかという問題は常について回るからね」

 昨年は了徳寺氏の撤退後も健闘し、年間28勝を挙げた武井厩舎。今年は3月15日終了時点で4勝とまずまずといえる成績を残している。武井調教師は相当な覚悟で弟子のバックアップをしているという。前出の記者は補足する。

「個人馬主さんには平場では『うちの厩舎は原をメインに乗せていきます』と頭を下げて回っているんだ。しかも、馬主に対しては『それで納得して頂けないのなら馬を引き上げてしまって構わない』と覚悟を見せているとか。個人馬主さんはその男気に感激したという人も少なくないみたい。特別とか社台グループの馬は他の騎手でも簡単に乗れるわけじゃないからね。
 だけど、逆にいえば、それだけ原騎手は頑張らないといけないよね。これだけの覚悟を持って弟子を預かってくれる調教師はなかなかいない。調教師の中には競馬学校に押し付けられたとか、調教要員で預かったりする調教師も少なくないのに……。厳しいところのある先生だとは思うけど、こういう先生の成績が上がると競馬界のムードも少しは変わってくるんだけどね」

 シビアな騎手起用が少なくない現在の競馬界で、派手な内容ではないもののほっこりするいい話なのは確かだろう。原騎手の大暴れに期待したいものである。