妻と5日間、フルムーンパス(正式名「フルムーン夫婦グリーンパス」)の旅をしてきた。二人の年齢合計88歳以上がパスの使用条件なので、とうの昔にクリアしていたのだけれど、諸般の事情から一緒に5日以上も旅に出ることがかなわず、やっと実行できたのである。

フルムーン夫婦グリーンパス

 フルムーンパスのきっぷは、青春18きっぷと同じサイズのものが1枚。18きっぷで2人一緒に使うときのルールに似ている。別途、指定券を予約するのだが、きっぷのサイズからして自動券売機での発券は不可。窓口での予約となる。グリーン車乗り放題といっても、東海道新幹線の「のぞみ」と山陽・九州新幹線の「みずほ」は不可。この2つの列車に乗りたければ乗車券も別途買わなければならない。

 フルムーンパスには5日間用、7日間用、12日間用とあり、今回は5日間用を使って出かけることにした。東日本や北海道は、すでに大人の休日俱楽部パスで何回も出かけているので、やや手薄となっていた西日本と九州をまわることに決めた。

まずは「ひかり」で西へ

 まずは、東京駅の有人改札から駅構内に入る。年齢や夫婦2人旅であることをチェックされているようだ。東海道新幹線「ひかり」のグリーン車で東京駅を後にする。「ひかり」は訪日外国人やジパング俱楽部愛用のシニアで常時混んでいるけれど、それは普通車の話。グリーン車は別世界でゆったりと優雅に過ごすことができる。名古屋までは、新横浜を出ると豊橋に停まっただけだったので、後続の「のぞみ」に抜かれることはなかった。岐阜羽島と米原で「のぞみ」に抜かれるために数分ずつ停車したけれど、急ぐ旅ではないので許容範囲。まずは、京都で下車して、午後は、伏見稲荷や宇治の平等院などを観光した。夜は祇園でちょっとぜいたくな食事を楽しむ。

伏見稲荷神社の千本鳥居

 2日目は、今回の旅の中では一番列車に乗っている時間が長かったのではないだろうか? まずは、京都から岡山行の「ひかり」に乗って新神戸で下車。すると数分後に新大阪始発の鹿児島中央行き「さくら」がやってくる。新大阪で乗り換えると、ホームが異なるため、重い荷物を持ってエスカレータやエレベータを上下しなければならず、その点、上下のホームが1本ずつしかない新神戸駅での乗り換えは降りたホームで待っていればいいので気楽だ。予約を取るときに係員が気を利かして「ひかり」の8号車にしてくれたので、「さくら」の6号車にある半室グリーン席は同じ出入口で大変便利だった。

3回もお世話になった「さくら」グリーン席

 「さくら」は岡山、広島と降りる一方で、新関門トンネルをくぐって九州に上陸、小倉に停車したときは貸し切り状態だった。もっとも、博多で降りるときは、入れ替わりに何人も乗ってきたので、鹿児島まで空気輸送ではなさそうだ。

 博多で小休止し、とんこつラーメンの昼食にした後、観光列車「ゆふいんの森」で由布院に向かう。この列車の乗車レポートは別途報告したいと思う。

ゆふいんの森3号
由布院駅前から見た由布岳

 2日目は由布院の温泉旅館でのんびり過ごし、3日目はお昼まで由布院の街で買い物をしたりした。地元ゆかりの店ばかりではなく、キャラクターショップも点在し、若者や外国人に受けるような観光地になっていた。

 3日目のお昼過ぎの別府行き「ゆふいんの森3号」で大分へ。ここで、日豊本線を走る特急「ソニック」博多行きに乗り換えて小倉へ。「ゆふいんの森」はゆったりとしたグレードの高い座席といえどもすべて普通車指定席。よって、今回、在来線唯一のグリーン席は、この通称「白いソニック」のものだけだった。

885系「白いソニック」
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