通称「シーガイア」。2017年に完了した大リニューアルを経て、「日本でいちばん“美味しい”リゾートへ」を新しいブランドスローガンに、大人向けリゾートに大変貌を遂げたと聞いて訪れてみることにした。

 宮崎ブーゲンビリア空港から車でおよそ20分。東京ドーム約150個分の広大な黒松林の中にそびえる高さ154mの高層ホテルは、九州で一番高い建物だという。遠くからでもタワーが目立つその存在感に期待が高まる。ここが今回宿泊するシェラトン・グランデ・オーシャンリゾートだ。

 

ワンランク上のプレミアムカテゴリー クラブフロアに宿泊

 今回はワンランク上のステイを楽しめるということで、憧れのクラブフロアに宿泊する。通常チェックインは2階のフロントで行うが、クラブフロア宿泊者は到着後そのまま36階へ上がり、クラブフロア専用ラウンジ「Sheraton CLUB」でチェックインが出来る。到着後すぐ窓の外に広がる雄大な景色を眺めることができ、「リゾートに来た」と感じさせてくれる。

 人も少なく、広々したラウンジで待ち時間をゆっくりと過ごせるのもよい(ラウンジは写真右)。

 

雄大な景色を眺めながらドリンク・軽食が終日無料で楽しめるラウンジ

 チェックインを済ませ、そのままラウンジをぐるりと見てみると、コーヒーマシン、飲料、スイーツがずらりと並んでいる。クラブフロア宿泊者は滞在中無料で食べ放題、飲み放題で何度でも利用できるというからうれしいサービスだ。コーヒーは猿田彦珈琲というこだわりも。

 朝食、ティータイム、カクテルタイム、バータイム、とラインナップを変えながら、夜にはシャンパン、ワイン、ビール等お酒まで提供される。

ちなみにSkalは宮崎の飲み物だそう。ヨーグルト風味の炭酸飲料がどこか懐かしい味だ。他にも宮崎らしさを感じる飲み物が置いてあり、嬉しい。
宮崎の食材をふんだんに使用した朝食も、クラブフロア宿泊者のみが使用できるラウンジのため、人目を気にせず、絶景を見ながらゆったりと楽しめる。

 

お酒のラインナップもかなりのものだ。

朝食(洋食)/6:30~10:00
ティータイム/10:00~17:00
カクテルタイム/17:00~20:00
バータイム/20:00~22:00(LO21:30)

 

全室オーシャンビュー。まっすぐに続く海岸線にうっとり

 今回宿泊する部屋は39階の「クラブツイン・グランド」。全室東向きのシーガイアはどこの部屋もオーシャンビューというからすごい。部屋に到着すると日本では珍しい、まっすぐに続く海岸線を窓から眺めることが出来る。

 通常ホテルのソファーは部屋の内側やTVに向かって置いてあることが多いが、窓際に置いてある特注品のソファーはなんと回転式になっていて、身を委ねて雄大なロケーションを眺めていたら、時間を忘れてしまいそうだ。

 

館内を探索

 時間を忘れてしまうのはどうやら部屋だけではないようだ。館内いたるところにソファーやハンモックのようなものが点在しており、各々時間を楽しんでいる。

 

手紙を書くためだけの部屋?「レタールーム」

 こちらの「レタールーム」は手紙を書くためだけに用意されたという。上質な万年筆から色とりどりの色鉛筆やペン、スタンプやポストカードなどが用意されており、まさに手紙を書くための部屋という感じだ。普段手紙を書くことに慣れていない私も、部屋内に置かれている手紙にちなんだ本を読みながらインスピレーションを受けつつ、手紙を書いてみた。誰に出したかは秘密であるが、よく書けたのでは無いかと思う。

「大切な人への手紙」と書かれた投函口へ手紙を投函する。手紙の送料は、ホテルが負担してくれるようだ。ちなみに「未来への手紙」と「あてのない手紙」と書かれた投函口もあった。「あてのない手紙」に入れるとレタールーム内に飾られるとのことだが、内容としては亡くなったご両親などへの思いなどが多いそうだ。時には元恋人へ「忘れられない」という思いを込めた手紙も投函されるという。

 

 ガーデンエリア

 館内を歩き、そのまま宿泊者専用のガーデンエリア「THE LIVING GARDEN」へ。イルミネーションが灯され、水面に映る光がロマンチックだ。

 水辺に用意されたガセボ(西洋風の東屋)は、ゆらゆら揺れる水面を目の前にプライベートな時間を楽しめる。

 ガセボの中に入ると、意外と周囲の音は聞こえない。冬の期間はこたつも用意され、温かなライトも灯される。お忍び旅行にはぴったりだ。

 

焚火のリビング、KURO BAR

 ガーデンエリアのそばにある階段を上がると、「焚火のリビング」と呼ばれるエリアがある。その隣にはBARがあり、まるで一つの小さな街のようだ。

 焚火のリビングでは文字通り、焚き火が楽しめる。宿泊者は午前と午後にマシュマロとコーヒーのサービスが無料で受けられる。焼いたマシュマロは驚くほど甘く、2つで満足。ブラックコーヒーとよく合った。


マシュマロをじっくり焼いている時間はぼんやりしてしまう。また、火にあたるとかなり温かく、冬に差し掛かった11月であることを忘れてしまう。

ゆらゆら揺れる炎を眺めていると時間が経つのを忘れてしまいそうだ。夜は隣接するKUROBARからのテイクアウトでお酒と共に愉しむこともできる。

 

KUROBAR

 焚き火を楽しんだあとは隣のKUROBARへ。カウンター席とテーブル席が用意されている。ガラス張りになっており、照明を落とした店内からはイルミネーションに照らされたガーデンエリアとホテルをしっとりと望むことができる。

 BARのバーテンダーは、話しかければ酒の話や宮崎に関する話を詳しくしてくれるが、そうでなければそっとしておいてくれる。心地よい距離感だ。

 「宮崎だから焼酎だろうか」と思いながらおすすめを聞くと、意外にもジン・トニックだと言う。5種類のジンの中から好みのものと、合わせるフルーツも自分で選ぶことが出来る。

 私が選んだ「和美人」という鹿児島産のジンは、麹ベースというのが珍しい。フルーツには今が旬だという日向夏など、宮崎で有名な果物も多くあったが、珍しさから梨を選んだ。ジン・トニックに梨というのは新しい。すっと差し出されたグラスに口をつけると、麹と梨の相乗効果か、爽やかでありながらまろやかな甘みがあり、飲みやすい。会話を楽しみつつ飲んでいると、気づけばグラスは空いていた。

 

憧れの「フェニックスカントリークラブ」でゴルフをプレイ

シーガイアには美しき名門「フェニックスカントリークラブ」と、世界で唯一トム・ワトソンの名を冠した、「トム・ワトソンゴルフコース」の2つのゴルフ場が併設されている。今回はダンロップ・フェニックス・トーナメントが行われたばかりの「フェニックスカントリークラブ」でプレイをしてきた。

 松林に囲まれ美しいゴルフコースだった。キャディさんの対応一つとっても丁寧で、格式を感じる。また宮崎の日差しは本当に暖かく、11月も後半であるのに半袖でプレイが出来てしまったので驚いた。さすが南国リゾートだ。

 

 ちなみにお忍び旅行なら、フェアウェイに乗り入れ可能なナビ付きカートに乗ってセルフでラウンドできる「トム・ワトソンゴルフコース」もおすすめかもしれない。「より楽しく快適に、女性にもうれしい」をコンセプトに2013年4月にリニューアルオープンされたそうで、二人きりで快適なラウンドを楽しむことが出来る。

 全ホールに照明設備が備わり、ナイター営業「ホシゾラ★ゴルフ」(3月~11月)も行っているので、夏の暑い日差しを避け、カクテル光線に照らされたコースで、涼しくロマンチックにプレイ出来るので、女性には喜ばれるのでは無いだろうか?!


フェニックスカントリークラブの館内には歴代優勝選手たちの写真やクラブ、手形がずらりと並ぶ。

他の選手たちの手形は黒色を保っているのに対し、タイガーウッズの手形だけなぜか黄色い。聞けば、「触られすぎ」によるものだという。タイガーウッズ選手の手形は思ったより大きくない。

 

放送作家小山薫堂氏が提唱する「湯道」を体験すべく、おゆのみやへ。

 ホテルに隣接する温泉施設「松泉宮(しょうせんきゅう)」の一角にある「おゆのみや」は、放送作家小山薫堂氏が提唱するお風呂を極める道「湯道」の公認湯室の第一号として誕生した。「湯道」とは茶道、華道が「茶を飲む」、「花を生ける」という日常生活から生まれたように、「お風呂に入る」をいう習慣を新しい価値として見直したものである。

 事前に予約し、湯室は貸し切りで使用する。作法にならいつつ、誰にも邪魔されることなくじっくり入浴する。ただお風呂だけと向き合う時間は初めて経験したが、風の音や鳥のさえずりを聞きながら、一人お湯に浸かっていると、頭の中が徐々に空っぽになっていく様な、無の境地になっていく気がした。

 

温泉施設 松泉宮(しょうせんきゅう)

黒松林の中にある温泉施設。写真はその内の「月読(つくよみ)」

 地下1,000メートルから湧き出すお湯は、海の化石成分を含んだミネラルたっぷりな美人の湯。私だけでなく、世界的なゴルファー達も癒された事に違いない。

 

食材の宝庫宮崎

 南北に長く、温暖な気候の宮崎は食材の宝庫といわれる。シーガイアでは、食材の宝庫宮崎ならではのグルメを思い切り堪能できる。

 

宮崎シーガイアで宮崎牛を味わう。

 宮崎といえばなんといっても宮崎牛だろう。

 近年は海外でも人気のある和牛。その中でも宮崎牛は赤身がしっかりしており、もたれず美味しくいただけるのが良い。スポーツ選手にも評判とのことだ。

ホテル1階の鉄板焼「ふかみ」では、シェフがすべての料理を目の前で仕上げてくれる。

 タイガーウッズ、ケプカなど人気ゴルファーには専用席があるようだ。選手たちが食べる肉の量には毎度目を見張るものがあるという。

 熟練されたシェフの腕で好みの加減に焼いてもらうと、焼かれた肉は食パンの上に置かれ続ける。一通りの肉を食べ終えると、肉汁の染みたパンでこれまた宮崎牛のミンチを使ったホットサンドを鉄板の上で見事に仕上げてくれた。

 この旅で食べた宮崎牛は鉄板焼きだけではない。朝からクラブラウンジで宮崎牛のローストビーフを挟んだクロワッサンサンドを食べるなど、贅沢にも本当によく宮崎牛を食べた。

 フェニックスカントリークラブでの昼食として食べたのは、タイガーウッズもおかわりしたという牛丼。こちらも旨味がしっかりした宮崎牛をたっぷり使用しており、また九州特有の甘口な味付けが優しく癖になり、私もついおかわりしたくなった。

 

宮崎県外ではなかなか食べられない佐土原ナス

 鉄板焼きのメニューとして出てきた茄子が上品な甘さがあり、なめらかで非常においしかった。聞くと宮崎の伝統野菜「佐土原ナス」だという。佐土原ナスは病気に弱く栽培が難しいことから一時生産が途絶えたが、奇跡的に見つかった少量の種から徐々に生産量を増しているが、まだ宮崎県外に出回るほどの量には至っていない。そのため東京ではなかなかお目にかかれない。

「生で食べてみますか?」と自信気なシェフの提案に乗ってみる。生なのにもかかわらず、アクっぽさやもさもさとした感じがなく、驚いた。宮崎にはまだまだ知られざる食材の魅力があるようだ。

鉄板焼「ふかみ」
場所:シェラトン・グランデ・オーシャンリゾート1階
営業時間:夕食 / 17:30~21:30(21:15LO)
※全席禁煙

 

最後に神話のふるさと宮崎のパワースポットでパワーチャージ

 シーガイアから黒松の遊歩道の中を歩いて10分ほどの所に、「みそぎ池」がある。

 ここは天照大神誕生の地として知られている。イザナキノミコトが、亡くなった妻イザナミノミコトを連れ帰ろうと行った黄泉の国の穢れをはらうため、ここで禊(みそぎ)を行ったそうだ。その際、イザナギノミコトが左の目を洗うと天照大神(あまてらすおおみかみ)が、鼻を洗うと八岐大蛇(やまたのおろち)退治のスサノオノミコトが生まれたのだという。

 朝夕の散歩としてもお勧めだ。

みそぎ池(御池)
所在地/宮崎県宮崎市阿波岐原町産母(阿波岐原森林公園 市民の森)
問合せ先/0985-39-7308(市民の森管理事務所)

 

 そこからさらに少し歩くとイザナキノミコトとイザナミノミコトが祀られている江田神社がある。某スピリチュアルカウンセラーがおすすめのパワースポットとして紹介したことにより、全国から訪れる人も少なくないそうだ。また、イザナギノミコトとイザナミノミコトは日本で初めての夫婦の神様と言われており、それ故江田神社は恋愛のパワースポットとしても知られているそうだ。

江田神社
住所/宮崎県宮崎市阿波岐原町字産母127
電話/0985-39-3743

 

フェニックス・シーガイア・リゾート
https://seagaia.co.jp/