12月に入るとクリスマスや年末年始などで、パーティーや会食が続き、ワインを飲む機会が増えていくかと思います。自宅やカジュアルなお店でのワインは飲みなれていても、意外と正式なマナーには自信がない、という方も多いのではないでしょうか。今回は、正しいワインのマナーやワインの選び方をワイン保管のプロ『寺田倉庫』所属の一流ワインソムリエ安田海さんにご紹介していただきます。

■今さら聞けない!これを知れば“通”?~ ワインの基礎講座~

POINT① :ワインの品質を確認すべし

 高級なレストランでワインを注文すると、ソムリエからテイスティングを求められることがあります。これは「ホスト・テイスティング」といい、注文したワインが間違っていないかをラベルで確認する他に、味や香りに異常がないかを確かめる ためのものです。そのため、思っていた味と違うからという理由で交換してもらうのは、マナー違反になります。基本的にテーブルの主催者、もしくはエスコートしている男性 が行います。

ホストテイスティングの手順

①見た目を確認
ラベルを見て、注文通りのワインであるかを確かめたあとは、不純物が入っていないかを確認しましょう。少し傾けながら、白いテーブルクロスを背景にするとよりチェックしやすくなります。

②香りを確認
グラスへ鼻を近づけて香りを嗅ぎ、とくに異臭が感じられなければ、軽くグラスを回して空気を含ませてから再度香りを嗅ぎます。コルクの香りやカビ臭さがしないかを確認しましょう。

③ 味わいを確認
グラスに入っているワインを一口で飲み干し、劣化や酸化したような味わいがないかを確認しましょう。問題がないとわかったら、その旨をソムリエに伝え、ワインを飲み始めてください。

POINT②:ワインの味わいを最大限に引き出す温度を把握すべし! 

 ワインは、温度によって香りや味わいが変化します 。 

 例えば、ワインを 低めの温度(6~10度前後)に冷やすと甘みが抑えられてすっきりとした味わい になります 。

ワインは、温度によって香りや味わいが変化 します 。

 

POINT :ワインの味わいごとにグラスは変えるべし
 ワインはグラスの形状によって大きく味の印象が変わります。例えば、飲み口が広いグラスと狭いグラスでは、グラスを傾けたときに口に入るワインの量と速さ、口の中での広がり方が異なります 。

飲み口が広いグラス
 飲み口が広いグラスは、顔を上に向けなくてもワインが口の中に入って広がるため、舌の両端にある塩味や酸味を感じる部分に触れやすくなり、複雑な味わいを楽しめます。

グラスのタイプ

飲み口が狭いグラス
 飲み口が狭いグラスは、顔を少し上に向けてグラスを傾けなければ、ワインが口に流れません。そのため、ワインは舌の上から喉の奥へと直線的に流れ落ち、舌の両脇にある塩味や酸味を感じる部分に触れる量や時間が短くなるため、フルーティーなワインの味わいを楽しめます。

ワインの味わいごとにグラスは変えるべし

 

POINT④ :ワイングラスは TPO に合わせて持ち方を変えるべし

 様々な種類があるワイングラスですが、グラスの持ち方には様々な意見があり、日本ではステム部分を持つ持ち方を一般的によく目にします。一方、海外のパーティー写真などを見るとボウルを持っている方も多く見受けられることから、グラスは TPO に合わせて持ち方を変えるのがマナーとされています 。

●立食パーティー
「パーティー用ワイングラス」は美しくカットされたデザインが施されていることと、小さいことが特徴。そのためワインが注がれると、グラスがいっぱいになってしまいます。ワインを温めない程度にステムの上部、またはボウル部分をしっかり持つ とワインがこぼれず安全です。

●テイスティング
ボウル部分を持つと、手の熱でワインが温まり香りが逃げてしまいます。そのため、レストランで大きなサイズのグラスを使ってワインを飲む際には、ワインを掲げて色や粘性を確認するために、ステムの部分を持ちましょう 。