「80歳超で現役」の医学博士の志賀貢先生が、人間の性に関するデータを駆使。人生百年時代ーー。高齢になっても性欲や色気を持続されるこつを食事の面からアドバイスする。今回はコレステロールの重要さについて解説。(『男を強くする!食事革命』より引用)

 

男の強さはコレステロールのバランスで決まる

 男性の性欲と精力は、睾丸が分泌する性ホルモンによって支配されていると言っても過言ではありません。人間の本能の食欲と性欲の中枢は、脳の視床下部という部分にあります。視床下部は脳の中でも体の機能をコントロールするために、大変重要な部分で、色々な中枢がここに集中しています。

 例えば、自律神経中枢・内分泌中枢・摂食中枢・満腹中枢・性中枢・睡眠中枢などです。このうち、性中枢と摂食中枢は極めて近い距離に隣り合って存在しています。そのため、互いに影響を及ぼし合っています。

 この性中枢に対して、主として睾丸で生成されるアンドロゲンが重要なはたらきを担っています。アンドロゲンの生成にはコレステロールが欠かせない物質なのですが、このコレステロールの摂取については男は工夫が要求されます。一日に消費されるコレステロールを経口摂取することは、健康や精力を維持するために大切なことです。

 この体の必要量を大幅に下回ると、睾丸でのアンドロゲンの生成が減少します。そのために性中枢を始めとして、性欲や精力に関わる機能が低下してしまうことになります。EDなども当然起こりやすくなってきます。

 したがって、生理学的に必要と決められたコレステロールは、毎日欠かさず食物から摂り入れるようにしなければなりません。その一方で、コレステロールを過剰に摂り入れると、今度は動脈硬化が進行して、高血圧症や脳梗塞、さらに心筋梗塞などの病の予備軍になってしまう心配が起きてきます。したがって、血液検査を行って、コレステロールや中性脂肪が正常値をはるかに上回って高い場合には、コレステロールの摂取を控えるようにしなければなりません。

 つまり、男の体にとって、コレステロールは極めて重要な成分ではあるのですが、その体の中でのバランスに常に気を遣い、少なすぎず多すぎずという目安をしっかりと覚えておき、日常の食生活でも気をつけて食事を摂るようにしなければならないのです。