【NHK会長人事】高市政権で急浮上した“剛腕”専務理事の名前。“Kアラート”と警戒する声も…

中国・台湾問題どこ吹く風!? 女性として初の宰相となった高市早苗総理の人気が止まらない。新内閣発足以来、支持率は高まる一方、そういった動きに対し国営放送・NHK内には動揺が広がっているという。次期会長選での争いで存在感を増す、一人の存在と、リアルな評価とは。
■稲葉延雄会長が来年1月に任期満了
NHKと言えば、稲葉延雄会長(75)が来年2026年1月に任期満了。目下、次期会長を狙っての駆け引きが水面下で繰り広げられているところだ。会長を決定するNHK経営委員会では7月に「指名部会」を立ち上げ、11月には次期会長を含めた人事を決めたいとしてきた。
元々は稲葉会長の「続投説」あるいは、井上樹彦副会長が後任にスライドすると言われていた。そこに、高市政権になったこともあってか、報道局上がりの小池英夫専務理事が新会長として名乗りを上げ「水面下で動き出している」との情報が出てきたのだ。
まずはこれまでの見立てだ。
稲葉会長は、前任の前田晃伸氏の強硬な改革を再検証しつつ経営の効率化を図ってきた。だが、体調面で不安もあることから、放送関係者の間からは「さすがに続投は無理なのでは」と危ぶむ声が大きい。
「これまでは外部から会長が投入されてきましたが、今回は状況的にもプロパーによる内部昇格を容認する声もあるようです」(前出の放送関係者)
そこで一番手として挙がってきたのが井上副会長。
「井上さんは、NHKでは初めて会長補佐という立場で稲葉会長を支えてきた。過去、政治部長や編成局長など局内の要職を歴任して理事となり、その後も関連会社やNHKが民放と出資している放送衛星システムの社長も務めてきた。稲葉会長も井上さんの幅広い知見や経験を評価している」(NHK担当の一般紙記者)
このことから、
「稲葉会長も、自身が推し進めてきたNHK改革の継続を訴え後任に推挙することも考えられます。NHKにとっても、任期満了で会長が変わったからといって、これまでの流れまでが変わってしまったら困るわけですからね」(同前)
いまNHKを取り巻く状況は厳しく、問題は山積だ。事業収入は落ち込んでいる。
「NHKの収入は6300億円前後ですが、少子高齢化やテレビ離れで受信料契約は今後、大きく落ち込んでいくことが予想されています。現時点で契約世帯は78%程度で、残りの22%は未契約、あるいは未払いとなっています」(NHKに詳しい関係者)
コンテンツの質もしかりだ。最近ではドラマ番組「シミュレーション 昭和16年夏の敗戦」に対して、遺族から「史実の誤りがある」との指摘を受けたのは記憶に新しい。この問題について稲葉会長は「NHKらしくなかった」と発言しており、さらに外部制作会社との共同制作についても慎重な発言をした。
「それは井上副会長の持論でもあります。発言にあたっては意見の擦り合わせがあったのではないでしょうか」(NHK担当一般紙デスク)
稲葉会長が就任以来、井上副会長との二人三脚で改革を推し進めてきたことは言うまでもないが、そこで「すんなり行かないのがNHKの会長人事」と言うのは政府関係者だ。
「稲葉会長は23年1月に就任しましたが、そもそも岸田政権下での人事が石破政権に引き継がれたものでした。ところが、この10月になって高市政権が発足しました。要するにNHKの会長は、その時の政権が左右するのです」
