■違いを正すテクニック。安住紳一郎氏は一流!

 ただし、相手が怒りの最中にあっても、もっとも肝心である勘違いについて触れたときには「あ、事実関係の確認なんですが……」と割り込むようにしてください。

 事実関係の確認をせき止めて怒鳴る人も少ないでしょうから、とにかく「すみません! 確認だけさせてください!」と入る。

 あくまで言い訳ではなく確認、そして〝整理〞です。怒られるのが怖くて、その場で事実確認を怠ってしまうと、後で「なんで先に言わなかったんだ!」と逆に怒られる可能性もあります。

 この際の注意点としては、「でも」「しかし」など、言い訳や反論と捉えられるような言葉は使わない、ということです。まさに3秒の勝負です。

 普通の人であれば、息を吸って次の言葉を吐き出すまで、必ず3秒はかかります。

 ですから、上司が息を吸った瞬間を狙って「先方がこう言ってきたのです」と言い切ってください。

 いわゆる〝カットイン〞をして、勘違いの元凶であるポイントを3秒で伝えるのです。

 テレビ番組の生放送などでも、誰も勘違いを正さないために、その場がダラダラと勘違いし続けるということがあります。

 ひどいときには、誰が加害者なのかはっきりしていないのに、決めつけて話すコメントもあるくらいです。

 この場合も、気づいた人が「それって、誰々さんのことですよね?」と一言〝カットイン〞するだけで、場はおさまります。

 ちなみに、TBSの安住紳一郎アナウンサーは、このあたりの能力や技術が天才的です。

 相手を傷つけることなく、場の空気を壊すこともなく、さらっと〝カットイン〞して修正・フォローをします。

 また、三雲孝江さんも同様の才能の持ち主です。

 ですから、お二人と共演するときは、私はいつも安心して喋ることができるのです(笑)。

 お二人のようにとはいかないでしょうが、TPOに合わせて言葉を調整し、誤解を正して、相手の暴走をせき止めましょう。 

<『大人の対応力28』より構成>