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【トーキョーアーツアンドスペース】7/5(土) より開催!「トーキョーアーツアンドスペースレジデンス2025 成果発表展『リンガ・フランカ』」第2期

ブリュッセル、ヘルシンキ、ソウル、台北、東京を舞台に滞在制作を行った7名のアーティストたちによる成果発表展




トーキョーアーツアンドスペース(TOKAS)では、公募展や企画展、海外派遣などを通じて、段階的、継続的にアーティストの活動を支援しています。2006年からはレジデンス・プログラム「クリエーター・イン・レジデンス」を開始し、東京や海外の派遣先を舞台に、さまざまな分野で活動するアーティストたちへ活動の機会を提供しています。
7月5日から開始するレジデンス・プログラムの成果発表展「リンガ・フランカ」第2期では、2024年度に海外の提携機関に派遣されたAKONITO(ブリュッセル)、綾野文麿(ブリュッセル)、金 サジ(ソウル)、小宮知久(ヘルシンキ)、露木春那(台北)と、TOKASレジデンシーに滞在した陳哲(チェン・ズ)、クリストファー=ジョシュア・ベントンの7名が作品を展示します。
会期中には関連イベントとしてアーティストによるトークのほか、パフォーマンスも開催予定です。

トーキョーアーツアンドスペースレジデンス2025 成果発表展「リンガ・フランカ」第2期

■展覧会概要
会期:2025年7月5日(土)~8月10日(日)
会場:トーキョーアーツアンドスペース本郷(東京都文京区本郷2-4-16)
休館日:月曜日(7月21日は開館)、7月22日
主催:トーキョーアーツアンドスペース(公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都現代美術館)
ウェブサイト:https://www.tokyoartsandspace.jp/archive/exhibition/2025/20250517-7413.html
■展覧会について
人類は、地球上の異なる地域で、それぞれの自然と共存・適応しながら、社会生活を営み、固有の文化や習慣、言語を発達させてきました。そして、気候の変化や資源の確保といったさまざまな理由により、集団は別の土地へ移動し、そこで自分たちとは異なる背景をもつ別の社会集団と出会います。その中で、互いの集団が用いることば同士が接触し、互いに影響しあい、単純な意思疎通を可能にする言語が生まれました。さらにそれが土地への定着や融合を繰り返すことで、新たな共通言語リンガ・フランカとして発展します。
2025年5月から8月に2会期にわたり実施している本展の参加アーティスト14名(各会期7名)も、各地のレジデンス滞在中に、異なる文化的背景をもつ人々と交流を深め、彼らが抱く問題意識や興味を追いながらリサーチを進め、その経験を凝縮させてきました。そして、それらは作品のかたちとなって空間に立ち現れ、他者に何かを伝える媒体となります。示唆に富んだ彼らの視線や現実への挑み方は、同時代を生きる私たち観るものが蓄積してきた知識や想像力と有機的に繋ぎ合わさり、さまざまな反応や解釈に辿り着いていきます。
異なる母語話者同士が、どうにか意思疎通を図るために生まれ、発展したリンガ・フランカのように、本展を通じてまだ知らなかった世界、自分では意識してこなかった事柄に触れることで、自分を取り巻く背景や因習、固定観念などから解放され、互いを理解するための新しいことばを得られるのかもしれません。

■関連イベント 無料
[アーティスト・トーク 1] ※日英逐次通訳あり
日時:2025年7月6日(日)16:00 - 17:30
出演:陳哲(チェン・ズ)、露木春那、クリストファー=ジョシュア・ベントン
[アーティスト・トーク 2] 
日時:2025年7月12日(土)16:00 - 17:30
出演:AKONITO、綾野文麿、金 サジ、小宮知久
[金サジによるパフォーマンス] 
日時:2025年7月12日(土)18:00 -
出演:金 サジ、河 栄守(チャンセナプ、チャンゴ演奏家)
[小宮知久によるパフォーマンス] ※要予約。7/5(土)予約開始。
日時:2025年7月26日(土)・8/2(土)・8/3(日)16:00 - 16:45
出演:根本真澄、クレオ・ベストペン

■参加作家/展示予定作品/略歴
・二都市間交流事業プログラム


AKONITOブリュッセル滞在。
AKONITOは、時間や霊といった、広く共有された概念を分解、組み換え、再構成することで、人類のもつ深層の共通性を見出し、作品化を試みています。本展では、ベルギーで女性たちのみで集団生活を行い、彼女たち自身の信仰を大切にしていた「ベギン」たちの歴史を辿り、現代のフェミニズム運動との共通点や、作家自身とのオーバーラップに光を当てます。






綾野文麿 | AYANO Fumimaro1992年福岡県生まれ。東京都を拠点に活動。
ブリュッセル滞在。
綾野は、言葉の意味・語源を言葉遊び的に駆使して、文化的な習慣、伝統、信念の表現に疑問を投げかけています。本展では、ベルギーの国民食であるフリット(フライドポテト)の紙皿というイメージを用い、移民を含めた現地の人々の個人的・集団的な経験や記憶を、作者個人というフィルターをとおして作り直し「翻訳された経験」を展開します。







金 サジ | KIM Sajik京都府を拠点に写真家として活動。
ソウル滞在。
家族から引き継いできた、コリアン・ディアスポラとしての心の傷や言語の壁を自覚しながら、金は作品表現を通じアイデンティティ・トラウマからの解放、人間の回復力の可能性を探究しています。本展では、韓国の日常生活に浸透しているシャーマンや巫俗(ふぞく)芸能の儀式がどのように人々の心を解いているのか、傷を負った魂とその回復について考察します。






小宮知久 | KOMIYA Chiku1993年生まれ。東京都を拠点に活動。
ヘルシンキ滞在。
小宮は音楽のさまざまな規範を問い直しながら、新しい音楽形式を領域横断的に模索しています。ヘルシンキ滞在中、日本語とフィンランド語には類似する単語(発音)や文法構造が多い点に着眼し、両国の合成言語「Koe語」を作成しました。本展では、民謡についての調査や現地アーティストとの協働を通じて、作家による架空の民謡を取り扱ったメディアインスタレーション/パフォーマンスを展開させます。 






露木春那 | TSUYUKI Haruna1991年静岡県生まれ。
台北滞在。
漢字や文字がもつ歴史文化に深い関心をもつ露木は、自身の祖母の体験から着想し、沖縄から台湾への疎開というテーマで文献調査や聞き取りを行いました。自身に深く刺さったエピソードや理解に苦しんだ経験を中心に、疎開した人々やそれを受け入れた(あるいは受け入れ切れなかった)人々が残した文字を通じて、文字と人間の心が共鳴する空間を表現します。



・海外クリエーター招聘プログラム


陳哲(チェン・ズ) | CHEN Zhe1989年北京生まれ。北京を拠点に活動。
チェンは近年、人類("the below")が天上の存在("the above")と交流を図る際のさまざまな方法について探究しています。多くのスピリチュアルな方法の中でも、お香を焚くことは神聖な存在への捧げる行為というだけでなく、アロマセラピーや瞑想、宗教儀式の一環としても行われます。本展では、仏教と神道における焚香の歴史的変遷や熟練の技、また人体を模したパーツを奉納する伝統について考察し、彫刻的なインスタレーション作品を発表します。






クリストファー=ジョシュア・ベントン | Christopher Joshua BENTON1988年アメリカ生まれ。アラブ首長国連邦(UAE)とアメリカを拠点に活動。
ベントンは11年間生活しているUAEでの経験を出発点に、コミュニティの協働と労働者階級の連帯への信念から導き出される実践として、ストーリー性のある彫刻や映像を制作しています。本展では、中東が拠点のアフリカ系アメリカ人という自身のアイデンティティに通じる、ペルシャ湾と日本とアフリカをつなぐ海洋真珠取引の歴史に関する作品を構想してます。




【トーキョーアーツアンドスペースレジデンス2025 成果発表展「リンガ・フランカ」】
会期:
第1期|2025年5月17日(土)~2025年6月22日(日)
第2期|2025年7月5日(土)~2025年8月10日(日)
休館日:月曜日(7月21日は開館)、7月22日(火)
会場:トーキョーアーツアンドスペース本郷(東京都文京区本郷 2-4-16)
参加作家:
第1期|ボリャナ・ヴェンチスラヴォヴァ、木村桃子、カルメン・パパリア、久松知子、森あらた、山田 悠、リスキー・ラズアルディ
第2期|AKONITO、綾野文麿、金 サジ、小宮知久、陳哲(チェン・ズ)、露木春那、クリストファー=ジョシュア・ベントン
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