■いつしか嫌悪感なく視聴できるように

 そんな環境の中で、母と一緒に『のど自慢』を見続けているうち、いつしか普通に番組を楽しめるようになった。

 40年ぶりに結成した、おばちゃんキャンディーズ3人組の『年下の男の子』も許せる。元気で明るいトップバッターも、地元の消防団に欲しい人材だ。病気のおばあちゃんのために歌う息子と孫のデュエットは、歌ってもらうおばあちゃんの側の立場で受け入れられるようになった。

 毎日の病院通いで、ぼく自身が変わったことのひとつ。それは、田舎や家族の良いところと面倒くさいところを擬似的に再現したようなテレビ番組を、素直な気持ちで視聴できるようになったことです。

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