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ママが語る“ワンオペ育児”のリアル「主婦に定時はない」

ママに聞く、「ワンオペ育児」の実態

育児を通した夫婦関係について、「夫」目線で考える本特集「『イクメン』って結局なに?」。第一章では、アンケートの結果をもとに夫婦の満足度の実態、そして夫と妻それぞれが抱いている不満について紹介した。
妻の場合は、その多くが夫に対して「育児」と「家事」についての不満を抱いていることがわかった。ではその2点について、具体的にどのような部分が不満なのか。第二章では、育児・家事に関するキーワードを取り上げ、妻の抱える不満を詳しく見ていきたい。
まずは近年注目されている「ワンオペ育児」の実態について、妻たちに直接取材を行った。

●息抜きのママ友とのお茶にベビーカーを押してついて来る夫

 ワンオペ育児とは本来、「パートナーの単身赴任や病気など、なんらかの事情によってひとりで育児を行うこと」を指す。しかし、これは表面的な定義にすぎない。
 なぜなら、日本の家庭では、特別な事情がなくても妻が育児を担っているケースが多いからだ。たとえば、休日なのに子どもの面倒を見てくれない夫に対して、不満やフラストレーションを抱えた妻たちが「うちはワンオペ育児」という認識を持つことが多い。

 

 生後6カ月の子どもを持つ専業主婦の晶子さん(仮名・27歳)も、そうした不満を抱えるひとりだ。晶子さんは「うちの夫は、平日はもちろん、休日に家にいても、子育てを全然手伝ってくれない。育児はすべて私。ほぼワンオペ育児です」と話す。
「夫は教員で、平日も休日も仕事で家にいないことが多い。そのため、基本的には家事も育児も私ひとりでこなしています。今のところ夫婦関係は良好ですが、夫が休日にも職場の仲間と飲みに行く姿を見ると、『なんで私ばかり』という気持ちが沸いてきます」(晶子さん)

 晶子さんも、何も手を打たずに夫に対する不満をため込んでいるわけではない。夫婦間の子育て問題を改善しようと、あるとき、夫に子どもを預けて「友だちとお茶をしに行きたい」と提案したこともあったという。ところが、晶子さんの夫は「子どもの姿が見えたほうが安心するでしょ」などと言い、ベビーカーを押しながら晶子さんに付いてきてしまったのだ。
 これは「妻の気持ちをわかってあげられない夫」の典型的なケースのように思える。
「結局、その日も私が子どもの面倒を見ることになり、まったく息抜きになりませんでした。子どもが優先なのは当然です。でも、私だって本当はひとりになれる時間がほしい…」(晶子さん)

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