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10年後のリーダーの必須能力。「自燃力」とは?

AI時代のリーダーの原則④

■自燃力~リーダーに必要なモチベーション

モチベーションは誰かに与えられるものではなく、自分の内に持っておかなければならない。 (写真:フォトライブラリー)

 次にモチベーションの保ち方としての「自燃力」についてです。

 パフォーマンスの高いリーダーは、モチベーションの維持が上手です。

 よく勘違いされるのですが、パフォーマンスの高いリーダーはモチベーションが下がらない、と思われがちですが、実はそうではありません。

 ただ違うのは、一度下がったモチベーションを回復させるのがとてつもなく早いのです。

 人がモチベーションを維持する際によくあるのが、誰かに元気づけてもらうという方法です。

 例えば上司から褒められたらモチベーションが上がったり、本を読んでモチベーションを上げたりするという方法です。

 しかし、これからのリーダーに必要なのは、自分自身で自分のモチベーションを上げ続ける力。すなわち“自燃力”です。

 上司から褒められたいと思って仕事をしていると、評価されていないとわかるなり、モチベーションが下がる人が多いはずです。これは他人にモチベーションのコントロールを委ねている証拠なのです。

 周りからの刺激がなくても、自分自身で燃え続けることのできる力を持っているリーダーは、モチベーションが一時的に落ちたとしても、すぐに立ち直ることができるのです。

 そのためにも他人にモチベーションの向上を依存するのではなく、自分自身の力で回復させることが重要です。

 では「自燃力」はどのようにつけていくのか? それは“ミッションやビジョンを明確に持っていること”が大前提になります。

 板前の見習いが過酷な環境の中、頑張れるのは、「将来は一人前の板前になる」、だとか「自分の店を持つ」などの夢があるからです。

 先輩から厳しい叱咤を受けてもそれを前向きに捉えることができるのは、「自燃力」です。

 “褒められて伸びるタイプです”というのは、メンバーまでの捉え方です。
 自分のモチベーションの上げ方を知り、他人に依存しないで自分自身で回復させる「自燃力」をぜひつけてください。

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鳥原 隆志

とりはら たかし

株式会社インバスケット研究所 代表取締役。

1972年生まれ。大学卒業後、大手スーパーのダイエーに入社。販売部門や企画部門を経験し、10店舗を統括する店舗指導員(スーパーバイザー)として店長の指導や問題解決業務に従事する。管理職昇進試験時にインバスケットに出合い、研究・トレーニングを開始。その経験を活かして株式会社インバスケット研究所を設立。企業のリーダー研修などのためのインバスケット教材開発と導入をサポートする。日本で唯一のインバスケット・コンサルタントとして活動中。大企業の管理職研修など、1万5000人以上のリーダー育成を支援してきた。著書は『究極の判断力を身につけるインバスケット思考』(WAVE出版)など、40タイトル、累計50万部以上。



株式会社インバスケット研究所公式ホームページ

http://www.inbasket.co.jp/


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