【蒔絵】(まきえ)

 漆で文様や絵を描き、乾かないうちに金粉や銀粉を蒔いて定着させる装飾技法。研出蒔絵(漆で文様を描き金や銀を蒔き付け全体を漆で塗り固めて研ぎ出す)、平蒔絵(漆で文様を描き金や銀を蒔き付け文様部分のみ磨く)、高蒔絵(混ぜ物をした漆で文様部分を盛り上げてから平蒔絵を施す)の3つの技法がある。

【寄木造】(よせぎづくり)

 木彫仏制作において、複数の材を用いて主要部分を作る工法のこと。
 寄木造は11世紀に仏師の定朝によって完成され、小さな木を使って大きな仏像を造ることができるよになった。平等院鳳凰堂に鎮座する阿弥陀如来坐像はその代表的な作品。この技法により、同時に複数の仏師が手分けしてひとつの仏像を造ることも可能になった。

【螺鈿】(らでん)

 夜光貝や鮑貝の殻を絵柄や文様に切り抜いて漆地や木地にはめ込む、あるいは貼り付けて装飾する技法。
 富山の杣そ また田細工や琉球螺鈿などが有名。奈良時代に中国から伝わり、蒔絵と併用され、工芸品ほか建築装飾にも応用された。貝は古くは夜光貝を使用したが、江戸時代には青みのある色が好まれ、鮑貝がよく用いられた。

雑誌『一個人』2018年3月号より構成〉