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織田信成が語る「なぜ日本のフィギュアは世界トップレベルなのか」

織田信成さん2月毎日更新 Q21.日本選手が世界で活躍できる理由とは?

日本のフィギュアスケートが、世界トップレベルである理由とは? 織田信成さんにお話を聞きました。

長い歴史の中で、優れた指導者が沢山いたから

――フィギュアスケート界では、日本は金メダリストをはじめ、多くのトップスケーターを輩出しています。それはなぜでしょうか。
 

 日本におけるフィギュアスケートの歴史は、とても長いんです。そして、浅田真央ちゃんのコーチである佐藤信夫さんをはじめ、非常に優秀かつ熱心で、フィギュアスケートのことならなんでも知り尽くしている素晴らしいコーチが沢山いるんです。そうした方々の支えの中、積み重ねてきたものが今花開いているんだと思います。フィギュアスケートにおけるアマチュアの環境は、決して充実したものではありません。だからこそ、先人の方々によって、支えられている部分がとても大きいんです。

――選手層も、とても厚いように思えるのですが。

 確かに厚いです。荒川静香さんが金メダルを獲った時から、フィギュアスケートがメディアで大きく取り上げられるようになって、より多くの方が興味を持ってくださるようになったと思います。それによって、フィギュアスケートをやってみたいという子どもたちも増えましたから。今では人気スポーツの仲間入りをしましたよね。僕が子どもの頃は、全日本選手権でさえテレビ放送もゴールデンタイムではなくて深夜だったし、とても地味な競技だったんですけどね(笑)。

 

――全体的に、底上げがなされたんですね。

 そうだと思います。そうしてフィギュアスケーターを目指す人が増えると、お互い切磋琢磨する良いライバル関係を構築できます。その結果、今回の平昌オリンピックのように、メダリストが複数出る可能性が生まれるんです。だから、これからももっともっと皆さんにフィギュアを観てもらいたいです。僕自身も日本のフィギュアスケート界にさらなる貢献ができるように、さらに頑張りたいと思います。

〈明日の質問は……Q22「今後、優れた選手を育てるためには、何が必要?」です。〉

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 2018年、平昌オリンピックの年に氷上のお殿様こと織田信成が、自身の、波乱万丈のスケーター時代など体験を交えながら、フィギュアスケートの魅力を皆さんにお伝えします。また、指導者であり解説者である厳しい視点は保ちつつ、初心者にこそわかりやすい、平昌オリンピックの見どころなどを解説。逆境でこそその強さと美を発揮してきた羽生結弦選手への思い、戦友・浅田真央さんへのメッセージ、松岡修造さんとの熱血対談も必読!

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織田 信成

おだ のぶなり

1987年生まれ。大阪府出身。高校3年時に世界ジュニア選手権で優勝を果たし、注目を集める。シニアデビューを果たした翌シーズン、トリノオリンピックの代表候補となるが、惜しくも選外に。2010年バンクーバーで初の五輪出場を果たす。2014年ソチ五輪出場をかけた全日本選手権で総合4位に終わり、五輪出場を逃すと同時に引退を表明。現在は関西大学アイススケート部監督を務めながら、解説者、プロフィギュアスケーター、タレントなどとして多彩に活躍中。


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  • 2018.01.25