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32歳元一流企業社員が風俗店を経営する理由

第1回 ピンクといわれる業界のカラフルな実態

■「どうやったらみんなが幸せな体系がつくれるのか」に向き合う日々

 現在西山さんは、風俗店経営に加え、風俗以外の事業の経営にも乗り出している。23歳で起業し、一度事業をたたんだ若者は、周りに助けられながら力をつけ、経営者として一回りも二回りも大きく成長した。そんな西山さんが最近考えているのは「どうやったらみんな(スタッフや女性キャスト)が幸せな体系がつくれるのか」ということ。

 そして、この問いに対して、西山さんはまだ確たる答えを出せていない。なぜなら、このような体系をつくるということは、制度や仕組みをつくることだけで解決することではないと考えているからだ。週休2日や働き方改革など、より良い制度や仕組みを作ることには既に取り組んでいる。しかし、「みんなの幸せ」を考えることは、一人一人と向き合っていくことであり、決して「きれいごと」では解決しないと考えているという。「(矛盾するようだけど、みんなにとって)ベストな答えというのはないと思う。日々の業務に向き合う中で、より良くしていくことを心がけ、答えを探す毎日」を過ごしている。

 西山さんが最後におっしゃった「風俗店が社会にとって、どのような存在であるべきなのか。このこともベストな答えはないと考えていいます。だからこそ、どのような存在が良いのか、日々考え、向き合っています」という言葉が印象に残っている。

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取材協力:かりんと(http://ikekari.com/)、FENIX JOB(https://fenixjob.jp/)西山さん(仮名)32歳独身。

趣味は将棋、漫画、アニメ。特に「新世紀GPXサイバーフォーミュラ」というアニメが好きで現在でも、気持ちが落ち込んだ時などに鑑賞する。同作の魅力は登場人物たちの熱い、男気があふれるところ。現在、風俗業界発で社会に良いインパクトを与えることができないかと、様々なことに果敢にチャレンジする日々を過ごしている。

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斉藤 満

さいとう みつる

新聞社勤務後、シンクタンク入社。フリーライターとして人文、経済、社会問題などのライティングに従事。


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