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井口資仁が監督を引き受ける際「どうしても欲しい」と直訴した人物

井口資仁監督に聞く。Q12 新生ロッテのためにまず着手したことは何ですか?

「BEST T!MES」連載30問30答、2018年最初に登場するのは2017年の雪辱を期す千葉ロッテマリーンズの新監督・井口資仁氏。「Q12.新生ロッテのためにまず着手したことは何ですか?」。

二軍監督としてぜったいに来て欲しかった同級生

 

 監督就任のオファーを受けた際、球団からチームつくりに関して「自分色に染めていい」という言葉をもらっていたので、チーム首脳陣の人選は、かなり僕の希望が反映されています。何年か前から「もし自分が監督をやるんだったら、こういう人とやりたいな」と思っていた人に声を掛けました。

 球団との話し合いの中では、チームとしての今後のビジョンについて、球団から「選手の育成ももっとしっかりやっていきたい」という意見ももらいました。僕自身もその必要性を痛感していたので、「ぜひ、取り組ませてください」と応じたわけですが、そこで僕の出した第一の条件というか希望が、今季から二軍監督を務めてもらう今岡真訪(いまおか・まこと)の招聘です。

 同い年であり、ともに大学生としてアトランタ五輪に出場した仲でもある彼は、僕が野球界で最も信頼を置く人物。自分が監督になるのだったら、絶対に欲しい人材なのだと、球団に伝えました。

 現在のマリーンズにレギュラーを約束された選手はほとんどいません。現時点で僕が、「アクシデントさえなければポジションを任せよう」と想定しているのは、内野手では鈴木大地くらい。どの選手にもレギュラーを狙うチャンスがある状況です。

 そういうチーム事情に、一軍と二軍の指導法を一貫するという目的も重なり、昨年の秋季キャンプは、一軍と二軍の枠を撤廃して行いました。そして、2月1日からの春季キャンプも、同様のスタイルでスタートする予定です。

 ただ、キャンプの日程が進み、オープン戦が始まり開幕が近づけば当然、一軍と二軍の振り分けが進むことになります。そして、一軍と二軍の枠が完成した段階……それはおそらくファームの開幕の時期になると思いますけど、その時に両者には明確な差をつけるつもりです。

 一言でまとめると、二軍を、選手たちが「ここにはいたくない」と心から思う場所にします。

 
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井口 資仁

いぐち ただひと

1974年12月4日生まれ。東京都田無市(現:西東京市)出身。千葉ロッテマリーンズ監督。97年逆指名で福岡ダイエーホークス(現:ソフトバンクホークス)に入団。走攻守三拍子揃った選手としてレギュラーとして活躍する。2005年にはシカゴホワイトソックスに入団。ワールドチャンピオンに二度輝く。その後、09年に千葉ロッテで日本復帰。昨年現役引退を発表。


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