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いい城は何度訪れても、新しい発見があるものだ

外川淳の「城の搦め手」第45回

 その日はまず、大阪から岡山へ新幹線で移動。当日の取材スケジュールは、こんな流れだった。

 岡山駅到着は10時30分ころ。それから徒歩で城まで往復。岡山駅に戻ってきたのは13時30分。だいたい、2時間かけて岡山城の主要部を撮影した。

岡山城月見櫓

  戦災を免れた現存建築。

岡山城復元天守

 ちょいと左肩下がり目のアングルか……。新幹線で移動して広島駅には14時45分ころに到着。
 広島城まで徒歩で往復。やはり、2時間かけて広島城の主要部を撮影。

広島城復元天守。正面からの当たり前のカット

背面から見上げたカット

 このアングルだと、まったく別の表情を見せ、ちょっと得をした気分となる? 広島城の最終カットに記録された時刻は17時3分。帰路の新幹線の時刻を考えて、バテ気味だったこともあり早々に撤退している。

 出版社から、城や古戦場などの写真提供の依頼があると、デジタルで撮影していれば、検索機能を活用し、選択したカットをメールで送付という流れとなる。だが、リバーサルフィルムとなると、年代別に整理されているとはいえ、膨大な束のなかから探し出し、スキャナーで取り込んでデジタル化して送付という流れとなる。

 私がデジタル一眼に転向してからはや十有余年。以来、すでにフィルムで撮影した城をデジカメで撮影し直す作業を延々と続けている。とはいえ、いい城は何度訪れても、新しい発見があるものだ。

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外川 淳

とがわ じゅん

1963年、神奈川県生まれ。早稲田大学日本史学科卒。歴史雑誌の編集者を経て、現在、歴史アナリスト。



戦国時代から幕末維新まで、軍事史を得意分野とする。



著書『秀吉 戦国城盗り物語』『しぶとい戦国武将伝』『完全制覇 戦国合戦史』『早分かり戦国史』など。



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