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川崎Fの「サッカー以外」の魅力 エスコートキッズとのユニークな関わり方

中村憲剛選手12月毎日更新 Q20 川崎フロンターレと言うと企画力。これまでで印象に残っているイベントは?(後編)

川崎フロンターレでは、選手入場の際に一緒に手をつないで出る子どもたちに対して、お決まりの“ある仕掛け”を用意しているそう。プレー以外の面でも、川崎がサポーターを惹きつけていることが分かるユニークなエピソードを、中村憲剛選手に伺いました。

子どもの反応に思わず選手も大笑い

 楽しんでもらいたいという思いは、触れ合う子どもたちに対しては、特に強く思いますよね。彼らと触れ合う機会は、もしかしたら一度しかないかもしれない。だから、試合前のエスコートキッズたちにも、ちょっとした仕掛けというか、楽しんでもらおうと思ってはじめたこともあるんです。

 

 試合前に、僕ら選手は、エスコートキッズと手をつないで入場してきて、横一列になって整列したあとは、子どもたちも一緒になって集合写真を撮るんです。そのあと、僕らは着ているTシャツなどを脱いで、ユニフォームになると、今度は選手だけで集合写真を撮るんですけど、時間がないので、スタッフが子どもたちに退場を急かすんですよね。

 でも、子どもたちに「バイバイ」と手を振ると、中にはこちらをじっと見て動かない子もいる。だから、見かねた僕が何かのタイミングで「お前ら、走れ〜〜!」って勢いよく叫んだんです。そうしたら子どもたちも騒ぎながら走り出して、それを見ていた選手たちも爆笑。どこかリラックスして、そのとき撮った集合写真では、みんなすごく良い顔をしていました。

 
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中村 憲剛

なかむら けんご

プロサッカー選手。川崎フロンターレ所属(背番号14)。

1980年10月31日生まれ。東京都小平市出身。6歳のときに府ロクサッカークラブでサッカーを始め、小金井第二中学校、都立久留米高校、中央大学を経て、2003年に川崎フロンターレに加入。2016年、歴代最年長の36歳でJリーグアウォーズ最優秀選手賞を獲得。プロ15年目を迎えた2017年現在も、チームの中心選手として活躍中。


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