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ナイロンがない150年前、何を着て山登りをしていた?

【アウトドアアウター進化の歴史① 1850-1920:天然繊維の時代】

今やファッションアイテムの一つとしても僕たちの生活に欠かせない、
アウトドアアウターたち。黎明期から今に至る150年超の歴史の中で、それらはどう変化し、
進化を遂げてきたのか? アウトドアテクノロジーの進化を軸に、年代順に徹底解説!

第1回は「天然繊維の時代」。
1853年に誕生したエーグルから始まったアウトドアアウターの歴史は、大戦期を経て、やがてナイロンに代表される化学繊維の時代へと突入していくーー。

 

クラシックアウトドア期
(〜1920年代)

ツイードやウールなどほっこり素材で
山登りをしていた時代もあった!

 1920年代以前は、アウトドアというよりも山登りや狩りを趣味として楽しんでいた時代。まだナイロン素材も発明されておらず、ツイードやウールといった天然繊維のほっこり素材が主流だった。

1853年生まれ
エーグル
ーAIGLEー

 

 

世界的に有名なラバーブーツを生んだ仏ブランド

 アメリカ人実業家のヒラム・ハッチソンがフランスに渡りラバー工場を設立。防水性と耐久性に優れた天然ゴム素材のブーツを作り、絶大な支持を獲得。現在はアパレルやザック製品も展開している。

1862年生まれ
マムート
ーMammutー

 

 

クライマー視点で機能性を追求した卓越のプロダクト

 スイスでハンドメイドのロープ製造業として設立。UIAA(国際山岳協会連盟)のロープの安全基準にマムートの規格が採用されるなどクライミング界をリード。機能性とともにスタイリッシュなデザインでも支持を集める。

1894年生まれ
バブアー
ーBarbourー

 

 英国王室の御用達。昔ながらの製法で作られるエジプト綿とソーンプルーフドレッシングを用いたオイルドコットンウエアが有名。

1912年生まれ
L.L.ビーン
ーL.L.Beanー

 

 

ハンティングシューズやトートバッグなど多くの名作をリリース

 アメリカはメイン州でレオン・レオンウッド・ビーンによって設立。メイン・ハンティングシューの発明が始まり。その後もボート・アンド・トートなどアウトドア史に残る数々の名品をリリース。

 

【アウトドアアウター進化の歴史】
ここではアウトドアのテクノロジー進化を軸に、160年以上あるアウトドアの歴史を大きく4つの時期にセグメント。ナイロン素材が全盛となる1920年までをクラシックアウトアドア期、それからゴアテックスが登場する1975年頃までをハイテク黎明期、その後パタゴニアのフリースが開発され、アークテリクスが設立されるなどの2000年頃までをハイテク進化期、そしてハイテクの進化とともにクラシックに回帰する傾向も見られる2000年以降をクラシックアウトドアの再評価期と位置付けた。
 

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