◆教師による生徒いじめ

 さらに、いじめをめぐる問題は深刻な状況になってきている。いじめをするのが子どもだけではない、ということだ。

 最近の例としては、10月27日に大阪地裁で第1回口頭弁論が行われた、髪染め強要で不登校になった高校3年生女子生徒の問題がある。髪の毛が茶色なのは生まれつきだと入学時に母親が説明しているにもかかわらず、教員が指導の名の下に髪染めを強要した。これを女子生徒が無視したわけではなく、教員の求めに応じて何度も髪を染めている。しかし髪質の問題からか、教員の求める黒には染まらなかった。それでも教員は何度も髪染めを強要し、それが原因で女子生徒は不登校となった。これは、もはや、いじめでしかない。

 今年3月に福井県の男子中学生が自殺した問題で、有識者等による委員会は自殺の原因を「関わりの深い担任、副担任の両教員から立て続けに強い叱責を受け、精神的なストレスが大きく高まった」と結論づけた。男子中学生の母親は、「原因については、教師によるいじめだと思っています」(『朝日新聞』電子版10月17日)と断言している。

 子どもだけでなく、教員によるいじめも表面化してきているわけだ。学校は、いじめが蔓延する場となってしまっている。アンケート調査をすれば解決する、という容易い状況でないことは誰の目にも明らかである。にもかかわらず文科省は、教員に問題を丸投げする姿勢に終始している。これでは、学校からいじめはなくならない。