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覚えていますか? 平成5年、メディアが盛んに取り上げた“あの”天体ショー

キーワードで振り返る平成30年史 第5回

ペルセウス流星群

~平成5年(1993)~

 既にこの世に生を受け半世紀を超えた私にも青春期はあった。忘れもしない平成5年、当時おつきあいしていた女性からこっぴどい目に遭わされ、(いつの世も異性というのは不条理な生き物なのだ)落胆しきった私は夜半あることに気がついた。そうだ、今夜はペルセウス流星群の日じゃないか!

 

 ペルセウス流星群、現在は専らペルセウス座流星群と呼ばれている。三大流星群のひとつであり最大のもの。毎年お盆の初めくらいに最も活動が活発になるため、帰省やキャンプなどのレクリエーションと重なることも多く、今やすっかり夏の風物詩のひとつとして定着している。このペルセウス座流星群が騒がれ始めたのが平成3年。仕組みはよくわからないのだが、流星を生み出す母彗星が地球に接近したのがこの年らしい。だがそのときはまだ大きな話題にはならず、そこから2年後の平成5年に最接近し1時間あたり数十の流れ星が観測できると各メディアで情報が流され、普段天体になど見向きもしない人の間でも話題になった。

 私が深夜自家用車を飛ばし丘陵地に駆けつけたのはまさにこの年だった。半信半疑のまま、大きな岩を見つけ、そこに寝っ転がると、なんとそれから1分もしないうちに星が流れ、それからしばらくして今度はあちらでこちらで。それはもう見事な天体ショーだった。あまりの見事さに私は「カネ、カネ、カネ、女、女、女」と願い事をするのを忘れてしまったが後の祭り。もっともその後、私は彼女と復縁し彼女の子の父親になっているのだから、もしかしたら流れ星は勝手に願いを忖度し叶えてくれたのかもしれない。

 天体ショーには昼の部もある。平成24年の金環食は記憶にあたらしいところだろう。書店に山積みになった付録扱いの日食レンズを手に会社の屋上や歩道橋の上から観測した人もいるのではないだろうか。日食と言えば今月末(※2017年8月時点)にはアメリカ大陸を横断する形で皆既日食という大イベントも予定されている。8月末ということなので残念ながら私は行けそうにない。ネットに投稿される動画を待つことにしよう。

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後藤 武士

ごとう たけし

平成研究家、エッセイスト。1967年岐阜県生まれ。135万部突破のロングセラー『読むだけですっきりわかる日本史』(宝島社文庫)ほか、教養・教育に関する著書多数。


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