「カフェオレ」と「カフェラテ」、何が違う? |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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「カフェオレ」と「カフェラテ」、何が違う?

意外と知らない飲食物の話

これは「そうめん」…ではなく「ひやむぎ」

 暑くなってくると食欲が落ち、さっぱりしたものが食べたくなる。こんなときでも食べやすいものといえば、冷たい麺類だ。そうめんはその代表といえるだろう。このそうめんと似たものに、ひやむぎがある。ともに小麦粉を原料としていて、味や見た目も大差がない。明確な違いを問われたら、はっきり答えられるだろうか。

 日本農林規格によれば、その違いは太さにある。そうめんは断面が角状なら幅0.7ミリ以上1.2ミリ未満で厚さは約1.0ミリ、丸状の場合は直径0.8ミリ以上1.3ミリ未満と定められている。
 一方、ひやむぎはそうめんよりも太く、角状なら幅1.2ミリ以上1.7ミリ未満、厚さ約1.0ミリ以上1.3ミリ未満、丸状の場合は直径1.3ミリ以上1.7ミリ未満となる。これは機械製麺の場合であり、手延べは両者ともに直径1.7ミリ未満となり、基準があいまいだ。

 ほかにも、フランスパンは違いがわかりにくい食べものではないだろうか。店によって「バゲット」「バタール」など、さまざまな名称がある。どれも棒状のフランスパンではあるが、長さや太さに違いがある。このなかで一番長いものはバゲットで、70cm前後の細長い形状が特徴だ。バタールは重さが同じくらいではあるものの、長さが40~50cm程度と短め。ほかにも、丸い形の「シャンピニオン」や「ブール」という名称のフランスパンも存在する。

 これまで紹介したものは、おもにサイズによる違いなので混同してしまうこともあるだろう。さらに、製法の違いが知られていない食べものは多く、「チャーハン」と「ピラフ」はその代表格ではないだろうか。チャーハンは漢字で「炒飯」と書く通り、炊いたご飯を肉などと炒めた料理のことだ。ピラフは生米のまま炒めてから、スープや具材とともに煮込んでいく。仕上がりは似ているかもしれないが、作り方はまったく異なる。

「カフェオレ」と「カフェラテ」も混同しやすいが、使用するコーヒーは別物だ。ドリップコーヒーと温かいミルクを合わせたカフェオレに対し、カフェラテにはエスプレッソが使われている。カフェオレ同様、温かいミルクを使用するが、これがスチームで泡立てたものを使うとカプチーノとなる。

「ブイヨン」と「コンソメ」もわかりにくいが、作り方がわかればその違いは明確だ。ブイヨンとは、肉や野菜から抽出した出汁のことで、スープのもととなる。これに肉や野菜を加え、卵白でアクをとったものがコンソメといわれるものだ。

 世の中には、似て非なる食べものがたくさんある。明確な違いがわからなくても日常生活に支障をきたすことはあまりないけれど、覚えておくと雑談などに役に立つ。ただし、あまりうんちくを傾けると嫌がられるため、ほどほどにしておこう。

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