新平の一番の見せ場、豪雨の中の立ち回りに注目!

――映画の中で、小林さんが演じる新平は非常に魅力的な人物ですが、小林さんごご自身はどのように新平を見ておられますか?

小林 主人公の伍介は常に悩み続け、いざという時にも行動を起こせない。どちらかといえば情けない役です。それに対してか、新平にはそういった描写はなく、自分の信念を持ち続け、なおかつ村のことを一番に考えて行動する、人間味のある人だと思います。新平は僕が演じる役として作られたキャラクター、つまり「あてがき」と伺いました。とても光栄に感じています。

――映画の中で印象に残っているシーンは?

小林 豪雨の中での立ち回りです。ある意味、新平の一番の見せ場なのですが、ものすごい量の雨を降らせたので、隣にいる人の声も聞こえないほどでした。撮影が秋の終わりごろで、しかも山の中ですから非常に寒くて・・・(笑)。倒れるシーンがあるのですが、顔が雨の水たまりに半分以上も沈んでしまうほどで、命の危険も感じたほどです。一緒に立ち回りをした方々は、みんな殺陣のプロ。僕が最年少だったのですが、本番前に「行くぞ!」と叫んだら、皆さんが「オーッ!」と応えてくださったことで絶妙な一体感が生まれ、いい形で撮影に臨めたと思います。

――撮影中は、どんな雰囲気だったのですか?

小林 出雲に村のオープンセットが造られ、その中で3ヶ月も共同生活のような形で過ごすうちに、本当に村の一員として過ごしているような感覚が生まれました。撮影中のひとコマとしては、でんでんさん(鍛冶大工の源蔵役)が、撮影で時間が空くと共演者の似顔絵を描いていたのが印象に残っています。名刺ぐらいの大きさの紙にサラサラと。僕の顔も描いてくださったのですが、それが妙に似ているんですよね(笑)。(第3回につづく)

全国ツアーの合間をぬって撮影に臨んだ小林さん。クライマックスの殺陣シーンは、10月、極寒の島根県山中で敢行されたという。