「マクドナルド」はなぜ「マクダーナルズ」ではダメだったのか。伝説の創業者が明かす“儲かるネーミング”
新装復刊『起業家のモノサシ』より #2

現代では、「マック」か「マクド」か?なんて論争もあるが、これはもっと前の話。日本マクドナルドを創業した、藤田田氏は、英語の発音に近い「マクダーナルズ」ではなく「マクドナルド」という名前にこだわった。これが儲かる名前だと踏んだのだ。生誕100周年に合わせ、新装復刊した『起業家のモノサシ』(KKベストセラーズ)より抜粋して紹介しよう。
■英語読みでは「マクダーナルズ」だが…
マクドナルドで私が成功したひとつの理由は、店名を「マクドナルド」としたからである。
マクドナルドを英語読みにすると『マクダーナルズ』になる。
はじめ、アメリカの連中は『マクダーナルズ』という共通の呼び名で世界にチェーンを広げているのだから、日本でもそれでいきたい、といった。
私は反対した。
「日本語というのは、3音か5音か7音で成立している。3音か5音か7音で音が切れない”マクダーナルズ”では、日本人には受けない。日本で事業をしたいのなら、3音で切れる”マクド/ナルド”にすべきだ」
そう主張した。
『マクドナルド』といえば、六音で長いが、三音ずつ切れる「マクド/ナルド」がいい、といったのだ。
日本人はこうした場合、けっして『マク/ドナルド』とは切らない。『マクド』と『ナルド』を切りはなして発音する。そのほうが、日本語のフィーリングに近く、親しみやすいからだ。
もちろん、日本語のわからないアメリカ人たちは、『マクド/ナルド』に難色を示した。しかし、私も『マクド/ナルド』をゆずらなかった。
今では、押し切ってよかった、と思っている。
それと、ネーミングではもうひとつ、成功している。
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起業家のモノサシ
藤田 田
大ベストセラー『ユダヤの商法』の実戦版
伝説の起業家が語る、超大胆×超緻密なビジネス哲学
2026年、生誕100年を迎える伝説の起業家、藤田田。日本マクドナルドを創業し、トップ企業へと育て上げた男の商売哲学がここにある。
マクドナルド銀座1号店の出店戦略、「マクダーナルズ」ではなく「マクドナルド」と命名した理由、三越の軒先を借りて世界記録を打ち立てた「軒先商法」の真髄――豊富な事例を交えながら、「10メートルは10キロと同じ」「勝負は勝たねばダメだし、商売は人が腰を抜かすほど儲けてみせなければダメだ」など、時代を超えて響く金言の数々を語り尽くす。
起業を志す人から現役の経営者まで、すべてのビジネスパーソンに効く、デン・フジタの思考法。

