【将棋】加藤一二三さんが86歳で死去。クリスチャンとしての一面も、かつて語った「神のお恵み」

1月22日、将棋の加藤一二三九段が肺炎のため亡くなった。86歳だった。「ひふみん」という愛称で親しまれ、一時期はTVに引っ張りだこ。76歳のとき、14歳の藤井聡太四段(当時)のデビュー戦で対局し、62歳差の対戦が話題を集めた。
また、棋士としては珍しくクリスチャンとしての顔も持っていた。棋士として行き詰まりを感じているときにキリスト教に出会った。
過去のBEST T!MESでのインタビューでその経緯を明かしている。
《当時は、自分の将棋に行き詰まりを感じていまして、棋士として脂の乗る指し盛りの年齢にもかかわらず、勝負は五分五分。棋戦優勝やタイトル戦からも遠ざかっていました~中略~将棋の本質を突き詰めていくと「将棋とは偶然に勝つものではない」「確かな手、つまり最善手を積み重ねることで必ず勝つことができる」と、その答えを掴むことができました。その頃から、人生においても「確かなもの」を求めるようになったのですね。将棋にもあるのだから、人生にもあるだろうと》
《その頃に出会ったのがキリスト教です。実は少年時代から西洋の絵画や音楽に興味と敬意を持っていました。大人になってからも、クラシック音楽や彫刻、歴史に残る建築など西洋の芸術には強い造詣を持っていたこともあり、キリスト教に親しみを持っていたのです。》
そして1970年、下井草カトリック教会で洗礼を受けた。そこから打ち手に迷いがなくなり、対局中に「神のお恵み」と呼ばれる幸運に預かることがあったという。
《将棋の対局中にも神の思し召しがありました。1982年、42歳のとき。中原誠名人との名人戦です。この戦いは、95%私が負けていましたが、中原名人が見逃すはずはない簡単な手を見逃したのです》
告別式は1月28日、カトリック麹町聖イグナチオ教会で執り行われる。
出典:『棋界きっての個性派。加藤一二三氏はなぜキリスト教を選んだのか?』
文:BEST T!MES編集部
