【脳梗塞】会社の仕事に関わるのが最高のリハビリだった! 歩けるようになるまでのモチベーションの保ち方【真柄弘継】連載第10回 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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【脳梗塞】会社の仕事に関わるのが最高のリハビリだった! 歩けるようになるまでのモチベーションの保ち方【真柄弘継】連載第10回

【連載】脳梗塞で半身不随になった出版局長の「 社会復帰までの陽気なリハビリ日記」163日間〈第10回〉

 

◆脳梗塞は、一人として同じ症状の人はいない

 

院内自立のチェックを終える[注]

形式的なチェックだったけど、やはり安全第一の病院ということを考えると省略というわけにはいかない。

看護師さん、介護士さん、セラピストさんにそれぞれチェックしてもらう。

これで明後日の午後2時からは2階だけでなく、1階と5階へ自由に行けるのだ。

ようやく自立4となり、残すは杖からの脱却の自立5だ。

ちなみに、3階と4階はそれぞれのフロアの入院患者とその家族以外は立ち入り禁止である。

もちろん2階も同様だ。

 

これまでもだが、これからも細心の注意を払うのは「転倒」しないことだ。

もし「転倒」してしまったら、24時間病室で経過観察され、リハビリも病室内となり、極端な運動量の低下は回復を遅らせることとなる。

高齢者なら経過観察で、転んだことによる怪我などから他の症状が出るかも知れない。

現役バリバリな私としては時間をロスする以外のナニモノでもない。

だから「転倒」は御法度なのである。

 

リハビリ日記なのにリハビリに触れない日があってもいいかな、なんて思ったけど、まとめ書いておこう。

足のリハビリは公道の歩行訓練と筋トレマシン。

腕はストレッチと筋トレ。

指はメルツ。

 

土曜日までは夕御飯が終わると疲労困憊だった。

日曜日の休息日を挟んだら、体力も筋力も増強されたのか、朝からの歩くペースが落ちる気配はない。

けれども油断は大敵だ。

今夜も晩御飯が終わったら早目の就寝で体調を維持していこう。

 

 

■9月23日火曜日

リハビリテーション病院に入って今日で3ヶ月。

足の回復は日々着々と進んでいて、早く仕上がれば残りの日数を手に全力注ぎ込みたい気分。

脳梗塞の部位が手の運動領域を一番破壊しているそうだ。

気長に続けていくしかない。

早朝のルーティン、洗濯物を出しに行くついでに看護師さんに爪を切ってもらう。

爪切りは深刻な悩みだ。

退院したら自分で切らなければならず、左手の爪切りをどうするか?

考えると悩ましいから、今は保留(笑)

 

今日は秋分の日。

健康だったらオハギを5~6個ペロリと食べていたけど、この先の人生では一つがせいぜいだろう。

今年の夏の酷暑は体感することなく終わったけど、さすが秋分の日だ。

気温の下がり方が凄い!

ほんの数日の間に10度以上の高低差は、外界の人たちにとっては体調管理が大変だ。

 

タイムトライアル。

3分42秒。

 

脳卒中と呼ばれる脳の疾患。

脳梗塞は、一人として同じ症状の人はいない。

似たような症例はあっても、リハビリの結果が同じようになるとは限らないのである。

私は脳梗塞で右半身が麻痺した日から、呂律が回らないながらも喋ることができた。

感覚障害もなかったし、1ヶ月の言語・聴覚療法士の検査で高次脳機能障害もなかった。

けれど身体の機能、特に右手の機能が失われている。

想像してみてほしい。

あなたが利き手を使わずに1日過ごしたらどうなるか。

何気なく使っている利き手のありがたさを実感することだろう。

社会は身体障害者に優しいふりをして、実際は全然優しくはない。

国民一人一人に身体障害を理解してもらうにはどうすればいいのか?

小学校の授業で利き手を縛り学校で過ごす日を1日だけ設ければ、一発で理解してもらえるだろう。

手だけでなく、足も同じようにすればいい。

けれども、たとえ手足で体験してもらっても、脳の障害はどうしようもない。

見た目は普通でも、失語症、失読症、空間把握できない、集中力が続かない、感情がコントロールできない等々。

とにかく他人に理解してもらいにくいのが高次脳機能障害だ。

年に1度、夏の日の24時間だけ社会を生きるのが困難な人たちのことを取り上げればいいということではない。

少しずつでいいから、そんな人たちのことを毎日どこかで目にする耳にするような社会を築くのだ。

時間はかかっても高次脳機能障害というものを、多くの人たちに知ってもらえるのではなかろうか。

 

[注] 
自立 
リハビリの自立度は、**FIM(機能的自立度評価法)や「障害高齢者の日常生活自立度」**など、いくつかの評価方法があります。 この日記では病院の中での評価基準を基にしています。 
自立1=車椅子で2階フロアは自由に移動できる。 
自立2=車椅子で病院の1階と5階のフロアを自由に移動できる。 
自立3=杖で2階フロアを自由に移動できる。 
自立4=杖で病院の1階と5階のフロアを自由に移動できる。 
自立5=杖無しで2階フロアを自由に移動できる。 
自立6=杖無しで病院の1階と5階のフロアを自由に移動できる。

 

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「日本は、国論分裂のままにいたずらに時間を食い、国家意志の決定と表明のタイミングの悪さや宣伝下手が災いし、結果的には世界トップ級の経済的貢献をし、汗も流したにもかかわらず、名誉を失うこととなった。

 納税者としては政治の要領の悪さがもどかしく悔しいかぎりである。

 私は「国力」というものの要件は経済力」、「軍事力」、そして「政治力」だと考えるが、これらの全てを備えた国家は、現在どこにも存在しない。

 (中略)

 そして日本では、疑いもなく政治力」がこれからのテーマである。

 「日本の政治に足りないものはなんだろう?」情報収集力? 国会の合議能力? 内閣の利害調整能力?  首相のメディア・アピール能力?  国民の権利を保証するマトモな選挙?  国民の参政意識やそれを育む教育制度?

 課題は随分ありそうだが、改革の糸口を探る上で、アメリカの政治システムはかなり参考になりそうだ。アメリカの政治にも問題は山とあるが、こと民主主義のプロセスについては、我々が謙虚に学ぶべき点が多いと思っている。

 (中略)

 本書では、行政府であるホワイトハウスにスポットを当てて同じテーマを追及した。「世界一強い男」が作られていく課程である大統領選挙の様子を描写することによって、大統領になりたい男や大統領になれた男たちの人間としての顔やフッーの国民が寄ってたかって国家の頂点に押し上げていく様をお伝えできるものになったと思う。 I hope you enjoy my book.」

(「はじめに」より抜粋)

 

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 「アメリカの大統領は単に米国の最高権力者であるばかりか、世界を支配する帝王となった。本書は、連邦議会立法調査官としてアメリカ政治の現場に接してきた高市さんが、その実態をわかりやすく解説している。」

 

 

ALL ABOUT THE U.S. PRESIDENTIAL POWER

How much do you know about the worlds’s most powerful person―the President of the United States of America? This is the way how he wins the Presidential election, and how he rules the White House, his mother country, and the World.

<著者略歴>

高市早苗(たかいち・さなえ)

1961年生まれ、奈良県出身。神戸大学経営学部卒業後、財団法人松下政経塾政治コース5年を修了。87年〜89年の間、パット•シュローダー連邦下院議員のもとで連邦議会立法調査官として働く。帰国後、亜細亜大学・日本経済短期大学専任教員に就任。テレビキャスター、政治評論家としても活躍。93年、第40回衆議院議員総選挙奈良県全県区から無所属で出馬し、初当選。96年に自由民主党に入党。2006年第1次安倍内閣で初入閣を果たす。12年、自由民主党政務調査会長女性として初めて就任。その後、自民党政権下で総務大臣、経済安全保障大臣を経験。2025年10月4日、自民党総裁選立候補3度目にして第29代自由民主党総裁になる。本書は1992年刊行『アメリカ大統領の権力のすべて』を新装重版したものである。

 

 

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真柄弘継

まがら ひろつぐ

現役出版局長

1966年丙午(ひのえうま)126日生まれ。

1988年(昭和63)に昭和最後の新卒として出版社に勤める。

以来、5つの出版社で販売、販売促進、編集、製作、広告の職務に従事して現在に至る。

出版一筋37年。業界の集まりでは様々な問題提起を行っている。

中でも書店問題では、町の本屋さんを守るため雑誌やネットなどのメディアで、いかにして紙の本の読者を増やすのか発信している。

 

2025年68日に脳梗塞を発症して半身不随の寝たきりとなる。

急性期病院16日間、回復期病院147日間、過酷なリハビリと自主トレーニング(103キロの体重が73キロに減量)で歩けるまで回復する。

入院期間の163日間はセラピスト、介護士、看護師、入院患者たちとの交流を日記に書き留めてきた。

自分自身が身体障害者となったことで、年間196万人の脳卒中患者たちや、その家族に向けてリハビリテーション病院の存在意義とリハビリの重要性を日記に書き記す。

また「転ばぬ先の杖」として、健康に過ごしている人たちへも、予防の大切さといざ脳卒中を発症した際の対処法を、リアルなリハビリの現場から当事者として警鐘を鳴らしている。

 

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  • 高市早苗
  • 1992.05.10