A I 失業という大嘘――「1房数万円のブドウ」が教える新経済圏の正体【林直人】
■日本こそがAI革命の「最大の勝者」になる理由
最後に、日本という国にとっての真実を述べたい。日本は世界で最も「AIによって救われる国」である。なぜなら、日本には「リストラすべき余剰人員」などそもそも存在しないからだ。
2030年までに150万人の労働力が不足すると言われるこの国で、AIは人間の敵ではなく、国家存立のための「不可欠な補完財」となる。中小企業において、AIによる自動化はクビ切りのためではなく、人手不足による倒産を回避するために行われる。AIが事務作業を肩代わりすることで、少人数の社員でも会社を存続でき、地域の雇用が守られるのだ。
かつて産業革命が肉体労働の限界を突破したように、AI革命は知的労働の限界を突破しようとしている。私たちは今、雇用の終わりに震える時ではなく、人間がより創造的で、感情に寄り添い、真に価値ある活動に専念できる時代の「始まり」に立っているのだ。この「労働のルネサンス」という潮流を読み解ける者だけが、次の時代の富を掴むことができるだろう。
文:林直人
