井口綾子さんとM-1ファイナリスト9組をガチ分析!「今回はお笑い好きじゃないと知らないコンビも多い」
井口綾子さんM-1予想インタビュー #前編
■「あるあるをそこまで考えるか」ドンデコルテに大笑い

井口 準決勝のネタは、私は声を出して笑いましたね。会場もウケてました。ネタのことは詳しく話せないですけど、「あるあるをそこまで考えるか」っていうくらいまで掘り下げて、絶対誰も考えないようなことを言語化していって面白くしているのが、ベテラン感を感じました。あり得ないのに、ちょっと説得されちゃうんですよね。
ーー無理やりの理屈で、そう持って来るか!って思える面白さですね。また決勝メンバーのどのコンビとも違うタイプです。そして初進出でもう一組、たくろうさん。ご存知でしたか?

井口 めっちゃ注目していたわけじゃないですけど、もちろん知ってました。ネタも観たりしてましたけど、M-1の決勝に行きそうだなというイメージは持ってなかったんですよね。だから去年までは注目株ではなかったんですけど、今年の準決勝を観て驚きました。こんな事を言うのはおこがましいですけど、さらにさらに面白くなってるなって思います。
ーー話がちょっと逸れちゃいますが、井口さんが「このコンビは決勝に行くだろうな」って思うポイントってどこなんでしょうか。
井口 2022年の敗者復活戦で令和ロマンさんがドラえもんのネタをやってた時に、絶対に決勝に行くなって思いましたし、去年の準決勝で豪快キャプテンさんのネタを見た時にもそう思いました。ホントに自分の感覚値なんですよね。私が好きな令和ロマンさんとかとは路線が違うのかなって思っていたんですけど、今年はボケの赤木さんのボソボソした感じとか、自信のない感じが癖になっちゃって、準決勝を見てからつかみの「◯◯の赤木です」っていうところだけYouTubeでめっちゃ観てますよ。
ーー赤木さんの、おどおどした、しどろもどろの感じは妙に可愛いと言いますか、病みつきになります。
井口 もちろん台本なのに、本当にその場で言われて戸惑ってる感がすごく出てますよね。勢いがいいコンビが多いなかで、たくろうさんの存在は逆に目立ちそうです。
ーーたくろうさんは、笑神籤(えみくじ)でどこの順番になるかでずいぶんお客さんの印象が変わりそうな気がします。
井口 去年も、あの笑神籤でだいぶストーリが紡がれましたよね。たくろうさんはトップバッターという感じではないですし、いい順番に来ればいいなと。
ーー笑神籤といえば、昨年は令和ロマンが決勝ファーストラウンドのトップバッターから勢いそのままに優勝という快挙を2年連続で成し遂げましたが、令和ロマンと昵懇で優勝候補だったヤーレンズが令和ロマンの次の2番目になるという、運命のいたずらを感じました(結果は決勝5位)。今年、ヤーレンズは昨年の雪辱を晴らしたいでしょうね。
