【新連載】脳梗塞で半身不随になった出版局長の「 社会復帰までの陽気なリハビリ奮闘日記」163日間【真柄弘継】第1回
【新連載】脳梗塞で半身不随になった出版局長の「 社会復帰までの陽気なリハビリ日記」163日間〈第1回〉
◆再発のリスクは最低半年は続くと告げられる
一般病棟にきてからの最大の関心事は、いつリハビリテーション病院へ移れるかである。
急性期の病院から回復期のリハビリテーション病院へ、どんな病気も病状が安定しないと移してもらえない。
その意味で転院出来る時期は気になって仕方なかった。
希望するリハビリテーション病院の空き状況もある。
転院出来るような安定した状態になっても、こればかりはタイミングが合うかどうかであった。
一般病棟はHCU病棟と違い、看護師さんはHCUの患者3人に対して1人から、患者10人に対して1人となる。
その人的数字の補助なのか、介護士さんが数人いる。
外国から介護士の勉強で来日して働いている方も数人おり、ここでも人手不足が顕著なのであった。
患者も急性期から安定期になっている人ばかりだが、必ずしも見た目も安定期な人ばかりではなかった。
そんな中、日々のリハビリで脚は動かせており、手も少しずつ力が入るようになった。
HCU病棟は大きなフロアに20人ほどの患者。
一般病棟は5人部屋で壁際のベッドに移された。
脳疾患ばかりで、私のような右半分麻痺もいれば、左側が麻痺の人と様々。
高齢者ばかりで59歳の私が最年少という高齢化社会。
最高齢は80歳で、この方だけは挨拶するときちんと返事をしてくださった。
隣の60代は食べ物の飲み込みが困難で、水分にはトロミをつけてもらっていた。
HCU病棟も一般病棟も関わりの出来た方は名前を聞いて必ず名前で話しかけていた。
書き留めることが出来ないため、人生でこれ程までに記憶することはなかった。
他人は名前で呼ばれると、ちゃんと向き合ってくれるもの。
回らない舌とこもる発声でも、マシンガントークは健在であり、コミュニケーションを楽しんだのである。
外国からの研修生はネパール人のうら若き女性。
名前で呼び掛けるようにしたら、普段は勉強と仕事で忙殺されており、休みの日はネットでアニメ(この時は『薬屋のひとりごと』)を観て過ごしていることを教えてもらった。
男性介護士Iさんは年齢も近く、彼にシャワーの介助やトイレの介助をしてもらうときは、男同士分かり合えるものがあり、とてもリラックスさせてもらった。
看護師のHさんは北海道出身で、スラリとした女性。
本屋さんへもよく行くそうで、丸の内のオアゾもたまに行くと聞いて、何を読むのかとか話が盛り上がって、とても楽しかった。
そんな中、リハビリテーション病院を二つ紹介された。
一つは市内、もう一つは電車で小一時間の別の市の病院であった。
別の市の病院は、家族が面会に来るのが大変だ。
地の利もわからない土地よりはと、最初から市内の一択であった。
なんとタイミングよく空きもあり、急性期病院を17日で退院。
リハビリテーション病院へ転院することが出来たのである。
17日間の急性期病院を終えて、午後には介護タクシーでリハビリテーション病院へと来たのであった。
文:真柄弘継
◆第2回「リハビリテーション病院での生活が始まる!」へつづく…明後日(5日)配信
◆著者プロフィール 真柄弘継(まがら・ひろつぐ) 某有名中堅出版社 出版局長 1966年丙午(ひのえうま)の1月26日生まれ。1988年(昭和63年)に昭和最後の新卒として出版社に勤める。以来、5つの出版社で販売、販売促進、編集、製作、広告の職務に従事して現在に至る。出版一筋37年。業界の集まりでは様々な問題提起を行っている。中でも書店問題では、町の本屋さんを守るため雑誌やネットなどのメディアで、いかにして紙の本の読者を増やすのか発信している。 2025年6月8日に脳梗塞を発症して半身不随の寝たきりとなる。急性期病院16日間、回復期病院147日間、過酷なリハビリと自主トレーニング(103キロの体重が73キロに減量)で歩けるまで回復する。入院期間の163日間はセラピスト、介護士、看護師、入院患者たちとの交流を日記に書き留めてきた。 自分自身が身体障害者となったことで、年間196万人の脳卒中患者たちや、その家族に向けてリハビリテーション病院の存在意義とリハビリの重要性を日記に書き記す。 また「転ばぬ先の杖」として、健康に過ごしている人たちへも、予防の大切さといざ脳卒中を発症した際の対処法を、リアルなリハビリの現場から当事者として警鐘を鳴らしている。
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納税者としては政治の要領の悪さがもどかしく悔しいかぎりである。
私は「国力」というものの要件は経済力」、「軍事力」、そして「政治力」だと考えるが、これらの全てを備えた国家は、現在どこにも存在しない。
(中略)
そして日本では、疑いもなく政治力」がこれからのテーマである。
「日本の政治に足りないものはなんだろう?」情報収集力? 国会の合議能力? 内閣の利害調整能力? 首相のメディア・アピール能力? 国民の権利を保証するマトモな選挙? 国民の参政意識やそれを育む教育制度?
課題は随分ありそうだが、改革の糸口を探る上で、アメリカの政治システムはかなり参考になりそうだ。アメリカの政治にも問題は山とあるが、こと民主主義のプロセスについては、我々が謙虚に学ぶべき点が多いと思っている。
(中略)
本書では、行政府であるホワイトハウスにスポットを当てて同じテーマを追及した。「世界一強い男」が作られていく課程である大統領選挙の様子を描写することによって、大統領になりたい男や大統領になれた男たちの人間としての顔やフッーの国民が寄ってたかって国家の頂点に押し上げていく様をお伝えできるものになったと思う。 I hope you enjoy my book.」
(「はじめに」より抜粋)
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ALL ABOUT THE U.S. PRESIDENTIAL POWER
How much do you know about the worlds’s most powerful person―the President of the United States of America? This is the way how he wins the Presidential election, and how he rules the White House, his mother country, and the World.



<著者略歴>
高市早苗(たかいち・さなえ)
1961年生まれ、奈良県出身。神戸大学経営学部卒業後、財団法人松下政経塾政治コース5年を修了。87年〜89年の間、パット•シュローダー連邦下院議員のもとで連邦議会立法調査官として働く。帰国後、亜細亜大学・日本経済短期大学専任教員に就任。テレビキャスター、政治評論家としても活躍。93年、第40回衆議院議員総選挙に奈良県全県区から無所属で出馬し、初当選。96年に自由民主党に入党。2006年、第1次安倍内閣で初入閣を果たす。12年、自由民主党政務調査会長に女性として初めて就任。その後、自民党政権下で総務大臣、経済安全保障大臣を経験。2025年10月4日、自民党総裁選立候補3度目にして第29代自由民主党総裁になる。本書は1992年刊行『アメリカ大統領の権力のすべて』を新装重版したものである。
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