顔と運動神経への嫉妬。ジャニーズ叩きをエスカレートさせたのは、世の男性のゆがんだ劣等感だった【宝泉薫】「令和の怪談」(8)
「令和の怪談」ジャニーズと中居正広たちに行われた私刑はもはや他人事ではない(8)【宝泉薫】
が、なかにはその噂を気持ち悪がったり、忌むべき邪なものだととらえる層もある。そちらにとっては「悪魔の力」なのだろう。そういう層の負の感情が一気に噴き上がったのが、今回の騒動ともいえる。
ただ、あくまで噂は噂にすぎない。一度冷静になり、自分にとってのジャニーズ原体験を振り返ることで、見方が変わる人もいるのではないか。特に、昔はこのグループの誰々が好きだったとか、今もこの曲は好きだといった人にはそんな振り返りを勧めたい。
日本に住んでいながら、ジャニーズという稀有な文化を楽しめないのは少しもったいないことなのだから。
その点、筆者は大人になってから、ふたりのジャニーズアイドルにインタビューする幸運にも恵まれた。ひとりは郷ひろみ、もうひとりは田原俊彦だ。
正確にいえば、郷はその時点でバーニングに移籍していたが、ジャニーズの歴史のなかで重要な存在であることはいうまでもない。また、郷の移籍後、低迷期に入ったジャニーズを復活させ、さらなる発展をもたらしたのが、田原を含めたたのきんトリオの登場だ。
そんなふたりにインタビューして感じたこと、考えたことについて、次の回では書いてみたい。
文:宝泉薫(作家、芸能評論家)
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