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「幸せをつかむ脳の使い方」
~なぜ男性はキャバクラに行くのか?


幸せをつかむために自分の脳を書き換える。そんな脳の使い方を提唱するのが、中野信子先生の『幸せをつかむ脳の使い方』だ。
今回は、男性の特性として、たいして成果も期待できないのに、なぜキャバクラなどに行くのかを中野先生に脳科学の一面から聞いてみた。
 

テレビでもお馴染みの中野信子先生

 ◆なぜ男性はキャバクラに行くのか?
 ~褒められることの効用

 
「人間の脳には、報酬系という回路があって、ここが活動すると快感を覚えます。人間はこの報酬系を何とか活動させようとして、必死に行動しています。それこそ、摂食から自己実現欲求まで、ほとんどすべての欲求が、ここに集約されるといっても過言ではありません。  
 その快感のなかには、社会的報酬というものがあります。
 たとえば昇進が決まって嬉しい、とか、上司に仕事ぶりが評価された、とか、自分は○○さんにこんなに頼りにされている、だとか、社会的に評価されることによって感じる喜びのことです。  
 この社会的報酬は、人間にとって非常に大きなウェイトを占め、さまざまな行動の原動力となります。
 競争に勝ちたい、称賛されたい、自分はつまらない人間ではない……。  
 キャバクラが好きな男性は、お姉さんたちとセックスしたいから行くわけではなく(もちろんそこは見え隠れはするわけですが、セックスだけが目的なら、ほかのサービスを利用しますよね)、お姉さんたちから「山本さんってすごーい!」「田中さんのこういうところが大好き」などと言われたくて行くのではないでしょうか?  
 キャバクラを選ぶのは、特に言語による快感を求めているから。
 男性は、彼女たちが与えてくれる擬似的な「社会的報酬」を買いに、キャバクラに行くのです。  
 こうした男性の「認められたい欲求」(=「社会的報酬」を求める欲求)を満足させるのが天才的に上手だったのが、ウォリス・シンプソン。
 後のウィンザー公夫人です。彼女と話をすると、男性は誰でも、「自分はもしかしたら、すごい男なのではないか」という気分になったと言います。
 エドワード8世は、そんな彼女の魅力に、取り憑かれ、彼女と一緒になるために、王位まで捨ててしまったのです。  
 社会的報酬が、どれほど脳を支配しているものか。男性なら、実感していただけるのではないでしょうか」

 なるほど、褒められたいからキャバクラに行く……。なんだか男の悲しい性を教えられた気がするが、ナンバーワン・キャバクラ嬢と呼ばれる女性は、いつの時代も飛びきりの美人というわけでもなく、「褒め上手」であったことは、紛れもない事実ではないだろうか。

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