企業にとってラグビー部はコスト?名門NECが存続危機「譲渡に向けた検討を開始」

ラグビーリーグワンのNECグリーンロケッツ東葛が、他企業に譲渡あるいはリーグ退会というピンチだ。
8月20日、チームの運営母体であるNECは「『NECグリーンロケッツ東葛』の譲渡に向けた検討開始」と題したリリースを発表。
「NECは従業員の一体感醸成や士気高揚を目的に、文化体育活動の一環として『NECグリーンロケッツ東葛』を運営してきましたが、近年ラグビーを取り巻く環境が大きく変化する中、NECにおけるチームの位置づけを慎重かつ多面的に検討した結果、NECが中長期にわたり持続可能な形でチームをさらに発展させていくことは困難」とし、「これを受け、これまで培ってきたチームの資産を承継すべく、チームの譲渡に向けた検討を開始することとしました」とファンに衝撃を与える発表を行った。
同チームは、日本選手権優勝3回、元日本代表キャプテン箕内拓郎らを輩出した名門だが、近年は低迷。リーグワンの2部にあたるDIVISION2に転落していた。
一般的に、人数を多く抱えるラグビーチーム運営は人件費がかさみ、かつ試合数が少ないためチケット収益も薄いと言われている。NECは、業績絶好調で直近決算では営業利益2564億円を叩き出しているが、それでもラグビー部を抱える余裕はないということなのか。
なお、現時点でチームの引き継ぎ先は決まっておらず、リーグの規約では今年中に譲渡がなされなければ、退会が決まる。
文:BEST T!MES編集部