国民全員に西川のAIRマットレスを配れ!〜不眠症歴20年の筆者が自信を持って薦めるマットレスの話【林直人】 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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国民全員に西川のAIRマットレスを配れ!〜不眠症歴20年の筆者が自信を持って薦めるマットレスの話【林直人】

イメージ写真:PIXTA

 

第1章

国民を蝕む眠らない日本”――15兆円の眠りのツケと国家的カタストロフィ

 

 「働きすぎ」どころの話ではない。今、日本が抱えているのは「眠らなさすぎ」であり、それはもはや一人ひとりの生活習慣の問題ではなく、国家の存亡を揺るがすレベルの“静かなる危機”である。

 OECDが突きつけた冷酷なデータ――日本人の平均睡眠時間は7時間22分。世界最低水準だ。働く世代の3分の1以上が6時間未満の睡眠に沈んでいる。

 この数字が意味するのは「睡眠不足が標準」になった異常社会の姿だ。

 

◾️15兆円消える!? 見えざる国難『睡眠負債』

 米ランド研究所が突きつけた衝撃の試算。睡眠不足によって日本が毎年失っている経済的損失は、なんと1380億ドル=約15兆円。

 これはGDPの3%に迫る規模であり、国家予算の主要項目と肩を並べる。つまり、眠らぬ夜の積み重ねが、国の未来を食い潰しているのである。

 問題の根源は「生産性の低下」と「死亡リスクの増大」だ。睡眠不足の労働者は出勤していても半分はゾンビ同然――集中力も創造性も削ぎ落とされ、経済の血液である労働力が内部から腐り始めている。

 そして、睡眠時間6時間未満の人々は死亡リスクが13%も跳ね上がる。つまり、この国の人的資本は、寝不足のまま墓場へと早足で歩かされているのだ。

 

◾️悪夢のループ――“働きすぎ眠れなさすぎを生み、生産性をさらに殺す

 日本の長時間労働文化は、単なる「美徳」ではない。もはや国家的な自殺装置だ。長時間労働 → 睡眠不足 → 生産性低下 → さらに長時間労働…という地獄のスパイラルが、日本社会全体を縛り付けている。

 プレゼンティーズム(出勤しているのに実質的に働けていない状態)は、欠勤の損失をはるかに凌駕し、企業の内部から静かに経済を食い荒らす。

 本来の労働力を削ぎ落とすこの「目に見えない経済疫病」は、政府の経済対策や成長戦略を一瞬で無意味にしてしまう。なぜなら、働く人々自身がすでに「半壊」しているからだ。

 

◾️睡眠不足=死のリスク、病の温床

 睡眠は単なる休養ではない。高血圧、糖尿病、うつ病、認知症――現代社会の主要な病は、その多くが“眠れない夜”から生まれている。

・6時間未満の睡眠は高血圧リスクを1.66倍に引き上げる
・睡眠不足は糖尿病を誘発し、精神疾患の引き金となる
・そして認知症リスクすら高める

 この連鎖は、個人の命を奪うだけでなく、医療費の爆発的増大を招き、社会保障制度を根底から崩壊させかねない。睡眠は健康の「基盤」であり、放置すれば日本は病の国へと堕ちていく。

 

◾️高機能マットレスを国民に配れ!

 ここで浮上するのが、“全国民への高機能マットレス配布”というラディカルな政策だ。一見「寝具配布」など冗談のように聞こえるかもしれない。しかし、もし睡眠の質が劇的に改善され、労働力の集中力・生産性・健康が底上げされるならば――その経済的リターンは数十兆円単位。国債発行によるインフラ投資どころか、「マットレス配布こそ最大の成長戦略」なのだ。

 眠らぬ国・日本を救うのは、もはや新薬でも高度医療でもない。ただの“眠り”である。ベッドの上にこそ、未来のGDPは眠っている。

次のページ「マットレス革命」――国民全員を“眠りの実験台”にする国家的介入の衝撃

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林直人

はやし なおと

起業家・作家

1991 年宮城県生まれ。仙台第二高等学校出身。独学で慶應義塾大学環境情報学部に入学(一般入試・英語受験)。在学中に勉強アプリをつくり起業するも大失敗する。その後、毎日10 分指導するネット家庭教師「毎日学習会」を設立し、現在に至る。毎年100 人以上の生徒を指導し、早稲田・慶應・上智を中心に合格者を多数輩出している(2021 年早慶上智進学者38 名・7/20 時点)。著書に『うつでも起業で生きていく』(河出書房新社)、『人間ぎらいのマーケティング人と会わずに稼ぐ方法』(実業之日本社)などがある。連絡先:https://x.com/everydayjukucho

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