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後藤又兵衛役・哀川翔「五人衆はみんなバラバラだけど、最後まで“この戦に勝つ”という意志は同じだったと思う」

大河ドラマ「真田丸」インタビュー

 

佳境を迎えた大河ドラマ「真田丸」のなかで、ひときわ存在感を示しているのが、黒田官兵衛に従ってきた猛将、後藤又兵衛だ。拝領した1万6000石の領地を捨てて黒田家から出奔し、牢人として大阪城に馳せ参じた男の魅力とは? 又兵衛を演じる哀川翔が語った。

今回描かれる又兵衛とは、どんな人物でしょうか。

「撮影に入る前に又兵衛のゆかりの地を番組で巡ったんです。で、歴史を変えた人物じゃないけど、今の時代に名を残した人物であることはわかりました。ご当地の人からの愛され方が半端ない。黒田家を出奔して行き場がなかった状況の又兵衛をかくまう人がでてくる。こういうところに彼の魅力が隠されていると感じました。ただの戦好きの男ではなく、義理堅くて人望があった。ご当地の人は知り合いみたいに又兵衛のこと話すんだよね。それがすごくいい(笑)。とても近い存在に感じて、役のイメージ作りも楽だったね」

どんな思いで又兵衛は大坂城に集結したんでしょう。

「最終的には存在価値だったと思います。黒田家を出てから“俺の存在は世の中に必要なのか”と自問自答しているところにお呼びがかかった。そこに生きがいを感じたんじゃないかな」

大坂城に集まった牢人衆のなかで、筆頭格は「大坂城五人衆」と呼ばれた。真田信繁改め幸村をはじめ、又兵衛もその一人。当初は幸村と反目していたが次第に互いを認め合い、幸村の最大の理解者として強力な盟友となる。

五人衆の意見がバラバラでまとまらないようですが。

「バラバラもいいとこだよ(笑)。たぶん最後までバラバラなんですよ。そんな連中だけど、共通の思いは“この戦に勝つ”ということ。そこは全員が最後まで信じきっていたと思うね。だからこそ大坂城に集結できたと思うし、実際、それぞれが心が折れそうになることもあるんだけど、仲の悪さならではのハッパをかける。良い意味で言えば刺激し合って戦に向かうという感じかな」

台本にあった「ここに死に場所を求めてきた」というセリフは印象的でした。放送が楽しみです。

「本音は違うでしょう。死ぬ思いでやらないとこの戦は勝てない。そういう意味だと思う。最後の戦場では10倍以上の敵を相手に5時間も持ちこたえたけど、死に場所を探していたら、そこまでもたないよ。俺に近いところがあるかって? そりゃ無理だね(笑)。ただ、又兵衛の思いはすごくわかる。男としてはすごくイカしてるよ」

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