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3分で分かるトレンドワード【大型台風】
9割の日本人が誤解している台風予報図の見方

【大型台風】をNHK気象キャスター、斉田季実治氏が徹底解説②

「今さら聞けない」そんなニュースのキーワードはないでしょうか。これだけ押さえておけば、ニュースがみるみる分かる。上司にも「あいつ知ってるな」と思わせる、「トレンドワード」をスピード解説。「分からないことはなんでも聞いちゃう」いまドキの社会人、トオルくんとシズカちゃんが生徒役となり、その分野の第一人者の先生たちに話を聞いていきます。
(キャラクター紹介)
トオルくん…学生時代の付け焼き刃の勉強がたたり、ニュースが分からないことだらけ。素朴すぎる疑問を発してよく相手を困らせる。20代会社員。
シズカちゃん…しっかり者で、いつも「これって〇〇ということですよね」とまとめてくれる。でもじつは結構天然ボケ。20代会社員。トオルとは同僚。

●いまさら聞けない「台風」の定義って?
 

(前回のおさらい~年々台風が強大化している。要因は色々あるが、主に指摘されるのは地球温暖化によって、台風がエネルギーを持ちやすくなっている)

トオル…そうか……、台風もいろいろな影響でその形を変えていくんですね。もっと自然災害に目をむけなきゃいけないよなあ。でもしずかちゃん、そもそも「台風」ってどうやって決まるんだっけ? 先生に聞くの恥ずかしくて……。

シズカ…任せて!……言われてみれば、わたしもよく知らない(笑)。斉田先生、教えて!

斉田…そうですね、意外と知らない人も多いかもしれないので、まずは定義からいきましょう。「熱帯低気圧」のうち北西太平洋から南シナ海にあって、最大風速が17.2m/s以上のものを「台風」といいます。発生する海域によって名称は変わり、北東太平洋や大西洋上で発生するものを「ハリケーン」、インド洋や南太平洋で発生するものは「サイクロン」といった言い方をします。

 ちなみに、アメリカなどで台風に名前がついているのを聞いたことがある方も多いかもしれません。例えば「カトリーナ」とかですね。実は日本に来る台風にも名前がついてます。14カ国が交代交代に名前をつけるのですが、日本の場合はなぜかマイナーな星座を当てはめています。例えば「コンパス座」とか「コップ座」とかかわいい名前がついているんですよ。

トオル…へえ! なんか変な名前ですね。

 
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斉田 季実治

さいた きみはる



1975年東京生まれ。北海道大学で海洋気象学を専攻し、在学中に気象予報士資格を取得。



北海道文化放送の報道記者、民間の気象情報会社などを経て、2006年からNHK気象キャスター。



現在は「ニュースウオッチ9」に出演中。ツイッター(https://twitter.com/tenki_saita?lang=ja)でも、



日々気象情報を発信中。


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