「AI・VR・インバウンド」はネガティブコンテンツ? 大激戦の横須賀市長選・有力女性候補者の信じがたい「昭和な価値観」を問う【林直人】
■革新派でも割れる表現規制・風俗規制の是非
いわゆる革新派でもアニメ規制・ゲーム規制・表現規制・風俗規制の是非は分かれる。
「たとえば立憲民主党の五十嵐衆議院議員は都議の時代から表現規制の是正に熱心です。彼女とは思想は違うけど優秀な議員であることは間違いないですよね。一方で革新派の議員でなにがなんでも全部規制してやろうという人がいるのも事実です。個人の自由な表現、自由な行動を認めようとしない議員もいるんです」(元キャリア官僚B・本庁勤務経験者)
なぜ社会の革新をリードしていくべき野党陣営から、AIもVRもゲームもすべての最新技術を否定する、インバウンドさえも否定する[注1]イスラム過激派のような超保守派の政策が誕生するのか。その背景には与党陣営と野党陣営の選挙事務所の運動員の違いがあると指摘する政治家もいる。
「与党陣営の選挙事務所というのは会社の社長や民間企業に勤めている運動員が多いんです。勢いAIもVRもゲームももとにかく経済発展に役立つものはすべて取り入れようという進取の気性がある。一方で野党陣営の選挙事務所は違います。それこそ最初の頃は他の選挙事務所で出禁を食らったような人とかをかき集めながらどうにか運営しているのが実態で、AIとかVRとかゲームとかインバウンドとかよくわからないものにはすべて反対します。お金を稼ごうという気がそもそもない支援者が多いですからね」(政令指定都市トップ当選市議)
お金を稼ごうという気がない支援者が作った政策を実行した先には、かつてのイギリスのような長期停滞が待っている。
文:林直人
[注1] おばたさおり 2025/06/15 https://www.instagram.com/p/DK5uq7IzaWU/