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メジャーリーグへの切符を手に入れていた――山本昌がメジャーに行かなかったワケ

現役生活32年のなかで「メジャー」挑戦への思いはなかったのか? 衝撃の事実が。

■パイオニアが野茂英雄投手で本当に良かった

 

 私は、日本のメジャーリーガーにおけるパイオニアが野茂英雄投手だったからこそ、今、多くの日本人投手がアメリカで活躍できているのだと思います。

 彼が95年にロサンゼルス・ドジャースへ移籍していきなり13勝を挙げ、オールスター戦でも先発するほどの活躍を見せたからこそ、メジャーリーグも「日本人はすごいじゃないか」と評価を高めたはずなのです。
 現在、メジャーリーグで活躍する上原浩治投手、岩隈久志投手、ダルビッシュ有投手、田中将大投手、前田健太投手ら日本人投手は、もちろん素晴らしいピッチャーです。でも、野茂投手がメジャーリーグ通算123勝など、アメリカ人を納得させるだけの成績を残さなければ、また違った評価になっていたようにも感じています。

 僕が野茂投手より前にメジャーリーグに行っていなくて良かったな、と思っています。

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山本 昌

やまもと まさ

1965年8月11日、東京都生まれ。神奈川・日大藤沢高から83年秋のドラフト5位で中日ドラゴンズに入団。プロ5年目、88年の米国への野球留学をきっかけに飛躍し、同年8月プロ初勝利。以後はスクリューボールを武器に活躍する。93年に最多勝利、最優秀防御率のタイトルを獲得すると、翌94年には連続最多勝利と沢村賞に輝く。97年にも最多勝利。2006年9月16日対阪神戦でプロ野球史上最年長の41歳1カ月でノーヒットノーラン、08年8月4日の巨人戦で史上24人目となる通算200勝を樹立。通算581試合に登板し219勝165敗。


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