【大阪万博レポ】独裁国家のアフタヌーンティーでまったり。「異国情緒を感じたいならピシメ」
編集記者が万博に潜入! #トルクメニスタン

5月末、大阪・関西万博に足を運んだ。他の取材のついでではあったが、何よりの目的は、SNSでひそかな話題になっているトルクメニスタン館。
トルクメニスタンは、「中央アジアの北朝鮮」の異名をとる独裁国家であり、日本からの渡航は難しい。今回の万博でしかその土地の空気感を味わえない国のパビリオンとして、一部の来場者に人気が高い。
入口では、現在の元首であるセルダル・ベルディムハメドフ大統領の顔写真がドーンと出迎えてくれる。初手から濃度200%だ。
1階では国の紹介ムービーが上映されている。ナレーションは英語で、日本語字幕付き。所要時間は5分ほど。
「その大地は揺るぎなく、民は祝福され、栄光は世界に満ちる——」
「伝説のアハルテケ馬とともに、トルクメニスタンは歴史にその名を刻み、世界を驚嘆させてきました。」
「忠誠、勇敢さ、そして武勇を目にしたい者は、トルクメン民族の高貴なる守護者——アラバイを見ればよい!」
謎の元気がもらえた。
上映スペースの外には、国犬アラバイ(セントラル・アジア・シェパード・ドッグ)をあしらった絨毯が展示されている。タイトルは「勇ましきアラバイ—虎とライオンのごとく立つ」。
2階は文化や産業などについての展示スペース。
3階がカフェになっている。
ドリンクメニューはグリーンティー、ブラックティー、ブラックコーヒー、ラテ/カプチーノ。フードメニューは伝統的なお菓子「ピシメ」「シェク・シェキ」と、「シェク・シェキ」アイス添えのバリエーション。
見晴らしよく、国旗がはためくテラス席も利用できる。
グリーンティー(と言いつつオレンジ色)はかなりスパイシー。ブラックティーはコク深く、日本人も飲み慣れた紅茶に近い味わい。
ピシメは生地の香りがとてもよく、ふわふわもちもち。甘みはなく、若干しょっぱい。一緒にいただくなら断然グリーンティーだ。
シェク・シェキは、サクサクで軽いビスケットのような食感。ハチミツとごまの香りがたまらない。お供にはブラックティーがぴったり。
刺激的な異国情緒を感じたいならピシメとグリーンティー、まったりとティータイムを楽しみたいならシェク・シェキとブラックティーを注文するのがおすすめだ。みなさんもぜひ、トルクメニスタン館を楽しみ尽くしてほしい。
取材・文:梁木みのり(BEST T!MES)