「AIクローン」オルツ社に売上水増し疑惑!「すごいベンチャー100」選出の騎手に証券監視委がメス、第三者委設置へ

生身の人間と別にデジタル上にもう一人の「クローン」をつくり、その「パーソナルAI」に面倒な仕事を押し付けられる。「人が労働から開放され、想像的なことに注力できるように」(米倉千貴社長)そんな世界観をブチ上げ、2024年10月に東京グロース市場に上場したAIスタートアップのオルツ社に、売上水増し疑惑が浮上している。
オルツは4月25日、「第三者委員会設置及び2025年12⽉期第1四半期決算短信の開⽰が四半期末後45⽇を超えることに関するお知らせ」と題したリリースを発表。

証券取引等監視委員会の調査を受けており、同社の主力商品である「AI GIJIROKU(AI議事録)」の有料アカウントについて「実際には利⽤されていないなど、売上が過⼤に計上されている可能性が認められました」と衝撃の事実を公表した。
この「AI GIJIROKU」は会議参加者の会話を録音し、AIがテキストに変換する議事録作成ツール。実際に売上の大黒柱となっていたのは、革新的なクローンサービスではなく、このツールだったという。
オルツは事実関係を明らかにするため、利害関係を持たないメンバーで構成された第三者委員会を設置し、調査を実施するとしている。
東洋経済「すごいベンチャー 100」(2023年版)に選出され、ビジネス動画メディア「PIVOT」にも登場するなど(※現在非公開、スポンサード広告枠と見られる)メディア露出も華々しかった、AI時代の騎手に何が起きたのか。第三者委員会の調査結果が注目される。
文:BEST T!MES編集部