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ED(勃起障害)は心筋梗塞や脳疾患の前触れ?

ホントは恐い!男性の更年期障害「LHO症候群」

中高年の6人に1人、予備軍は600万人

 

この頃なんとなく調子が悪い、やる気が起こらない…。中高年になると、そんな感覚を抱きながら「歳をとったからしょうがない」「医者に行くほどではない」と、諦めている人は少なくないだろう。だが、ちょっと待った! もしかしたら更年期障害かもしれない。

更年期障害は女性特有の悩みとされていたが、最近では男性にも更年期障害があると注目が集まっている。メンズヘルスクリニック東京の院長・小林一広先生は、こう指摘する。

「あまり知られていませんが、男性にも更年期があります。男性ホルモンの一種、テステステロン(TS)の減少によって引き起こされる男性更年期障害の代表的なものがLOH症候群です。放っておくと、身体機能を低下させるだけでなく、精神面や性的側面にも影響を及ぼすともいわれています」。

LOH症候群は、調子悪い、だるい、疲れやすいなど、怠け者に見えてしまう症状のため、苦しんでいる患者は多い。主な症状は、ED、精力の低下、うつ、倦怠感、メタボリックシンドローム、不眠など。放っておくと、うつ・脳疾患・心筋梗塞・がんのリスクが高まる。

「男性ホルモンはいくつか種類はありますが、なかでも重要なのがテステステロン(TS)です。TSは20歳前後をピークにゆるやかに減少していきます。減少量は個人差があり、歳をとってもホルモン年齢が高い人もいます。環境の変化によって影響を受けやすく、30代でも過度なストレスや睡眠不足が続くと急激に減少し、LOH症候群が現れることもあります。一般的には40歳を過ぎたら注意すべきですね」。

LOH症候群を訴える中高年は6人に1人。見過ごしている予備軍は600万人と考えられている。

「歳をとらないわけにはいかないし、不老不死は不可能です。だけど、いつまでも若々しく元気でありたいという願望は持っています。エイジングに逆らうことは誰にもできませんが、治療で時計の針の進み具合を少し遅らせることは可能です。LOH症候群の治療もそのひとつ。きちんと治療すれば残りの人生をもっと活力あふれる暮らしができる可能性が高まります」。

自覚症状があるなら、ぜひ男性更年期障害専門外来の受診をおすすめしたい。

男性更年期障害をセルフチェック

Q1 性欲(セックスをしたい気持ち)の低下がありますか?
Q2 元気がなくなってきましたか?
Q3 体力あるいは持続力の低下がありますか?
Q4 身長が低くなりましたか?
Q5 「日々の愉しみ」が少なくなったと感じていますか?
Q6 もの悲しい気分/怒りっぽいですか?
Q7 勃起力は弱くなりましたか?
Q8 最近、運動する能力が低下したと感じていますか?
Q9 夕食後、うたた寝をすることがありますか?
Q10 最近、仕事の能力が低下したと感じていますか?

判定
Q1とQ7をチェックした人、それ以外の項目で3つ以上チェックした人は男性ホルモンが下がっている可能性が高いとされている。上記に該当する人は、一度自身のテストステロン(TS)の値を把握してみたらいかがだろう。

 

テステステロン値を増やす10の心得

①男性ホルモンの大敵、過度の緊張を和らげよう
②積極的にゆとりのある生活を送ろう
③食事を大切に
④忙しいときこそ短時間でエクササイズ
⑤良い睡眠をとろう
⑥仲間を大切に
⑦無理しておしゃれしよう
⑧凝り性になろう
⑨大声で笑おう
⑩目標を持とう。冒険をしよう。わくわくしよう 

 

監修:小林一広先生

メンズヘルスクリニック東京 院長。1962年生まれ。北里大学卒業。06年国内初の総合アンチエイジングセンターを設立。精神科医としての経験を生かし、積極的に心身両面からの治療に取組んでいる。

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