カリフォルニア大サンディエゴ校の中国経済問題の専門家バリー・ノートンがウォールストリートジャーナルにこう語っていた。「李克強は能力を発揮できない境地に追いやられている。経済政策はすでに習近平が主導しており、李克強の指揮を離れている。李克強はきっと非常な不満を抱えているだろう」

 さらに中国市場研究機関ガベカル・ドラゴノミクスの創始者、アーサー・クローバーは「政策の不確定性が大きなリスク。どの改革も停滞が起きている」。

 つまるところ、習近平政権の間は、中国経済が回復する見込みは一切ないということなのだ。

※福島香織著『赤い帝国・中国が滅びる日』発売記念、緊急抜粋連載。

 

著者略歴

福島香織(ふくしま・かおり)

1967年、奈良県生まれ。大阪大学文学部卒業後、産経新聞社大阪本社に入社。1998年上海・復旦大学に1年間語学留学。2001年に香港支局長、2002年春より2008年秋まで中国総局特派員として北京に駐在。2009年11月末に退社後、フリー記者として取材、執筆を開始する。テーマは「中国という国の内幕の解剖」。社会、文化、政治、経済など多角的な取材を通じて〝近くて遠い国の大国〟との付き合い方を考える。日経ビジネスオンラインで中国新聞趣聞~チャイナ・ゴシップス、月刊「Hanada」誌上で「現代中国残酷物語」を連載している。TBSラジオ「荒川強啓 デイ・キャッチ!」水曜ニュースクリップにレギュラー出演中。著書に『潜入ルポ!中国の女』、『中国「反日デモ」の深層』、『現代中国悪女列伝』、『本当は日本が大好きな中国人』、『権力闘争がわかれば中国がわかる』など。共著も多数。