国民民主党・玉木雄一郎だけではない。危機管理ができない連中の化けの皮がはがれてきた【適菜収】
【隔週連載】だから何度も言ったのに 第75回

■飛んで火に入る三浦瑠麗
玉木だけではない。危機管理ができない連中の化けの皮がはがれてきた。「ダウンタウン」の松本人志は、「週刊文春」に掲載された、女性に性的な行為を強要したとする記事で名誉を毀損されたとして、発行元の文藝春秋などに対し5億5000万円の損害賠償や記事の訂正による名誉回復を求める裁判を起こしていたが、勝ち目がないと思ったのか、取り下げて、復帰すると言い出した。意味不明。「直接の物的証拠ないと確認」(松本)したというなら、裁判を続ければいいだけの話。
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元テレビ朝日法務部長の西脇亨輔弁護士は松本の異常性を指摘する(「ENCOUNT」)。
《裁判が始まると、松本氏側は「告発女性の身元を明かせ」と繰り返し要求した。3月に提出された主張書面では、女性の「氏名」「住所」「生年月日」、さらには「携帯電話番号」「LINEアカウント」「容姿が分かる写真」まで明かすように要求。文春側がこれに反発して裁判は空転した》
《その後、さらなる松本氏側の行動として報じられたのが、告発女性への「出廷妨害工作」だった。7月11日発売の週刊文春は、松本氏側の弁護士が探偵を使って性被害を訴えている女性らを尾行。さらに女性側の弁護士に対して「女性を出廷させないように」と要求し、拒否されると「女性との不倫の記事を止めることができる」と脅迫まがいの発言をしたなどと報じられた》
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弁護士の伊藤和子は《筆者も弁護士として申し上げると、通常、勝訴の見込みがある事件ではこのような終結はしません。早々に撤退し、ダメージコントロールをはかったように見受けられました》と述べている。
《週刊文春との訴訟が決着したからと言って、問題は解決したとは言えないでしょう。訴訟は松本氏側が一方的に文春を訴えたもので、文春が訴え取り下げに同意したからと言って、被害告発があった事実がなくなるわけではありません。いわば、問題は訴訟前の振出しに戻っただけであり、性加害報道を受けて、当人、所属事務所、関連企業がどのような対応をすべきなのか、と言う点は、これからの課題として残ります。むしろ、問題をあいまいにすることは許されないというべきではないでしょうか》
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弁護士の渡辺輝人は《松本人志が対文春の訴訟取り下げ。文春側に立証責任があるのに、松本人志側が「和解(話し合いによる解決)にすら持ち込めなかった」というのが妥当な評価だろう。この人物を二度とマスコミに出演させるべきではない》とSNSに投稿。
普通に考えれば誰もがそう思うよね。しかし、思考回路がおかしい人たちは、問題が解決したと思い込み、芸能界復帰などと言い出している。
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新しい情報も出てきた。元アイドルの遠藤舞が「直の友人が松本氏らからホテルで性被害を受けています」とSNSに投稿。さらに遠藤は「私も女性であり、セクハラや性被害を受けてきましたが美人局や冤罪は許さないという考えの持ち主です」と述べていた。
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すでに何をやっていた人なのかもわからなくなり、「あの人は今」状態の三浦瑠麗が、この件について、《裁判が終結してよかったと思います。お疲れさまでした。松本さんがやりたかったお笑いを、そして今後のご活動を心より応援しております》とコメント。懲りないねえ。
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笑ったのが瑠麗が吉本興業でコンプライアンス研修を担当したという話。「だからこそ、自分は大丈夫だという思い込みは、危険です」だって。瑠麗も「自分は大丈夫」と思い込んでいたんだろうね。どう考えても、「コンプラ研修」を受けなければならない側。
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瑠麗の夫(当時)で投資会社「トライベイキャピタル」の代表の三浦清志は、業務上横領の疑いで逮捕されたが、瑠麗は「私としてはまったく夫の会社経営には関与しておらず、一切知り得ない」と関与を否定。しかし、「FRIDAY」がトライベイの内部文書を入手し、瑠麗が代表のシンクタンク山猫総合研究所との間でコンサル契約が結ばれていたことを明らかにした。
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「大喪の礼」を読めずに安倍の国葬を語り、「ワシントン・ポスト」と「ワシントン・タイムズ」を間違えながら統一教会をウルトラ擁護してきた瑠麗。コンプライアンスが徹底される社会だったら、真っ先に消える存在だよね。
文:適菜収
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