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田原総一朗 「生前退位の実現に向けて皇室典範の改正を速やかに進めるべき」

田原総一朗さん30日毎日連載 Q17.8月8日の天皇陛下の「お気持ち」を聞いてどう感じましたか?

『変貌する自民党の正体』(ベスト新書)を上梓。常に第一線のジャーナリストとして活躍したきた田原総一朗氏に話を聞いた。

Q17.8月8日の天皇陛下の「お気持ち」を聞いてどう感じましたか?

 

 

 ご高齢になり、体調が悪くなる中で、象徴天皇としてどうあるべきかを深く考えておられることがよくわかるお言葉だった。僕は1945年8月15日の玉音放送を、雑音の多いラジオで聞いた。内容は聞き取りづらかったけど、昭和天皇が国民に向かって、必死になって戦争を終えるということを訴えていることはわかったんです。先日の今上天皇のお言葉は、それに匹敵する重みがありました。ご自分の必死の思いや決意が込められていたと思います。

 天皇陛下は、象徴として懸命に完璧であろうと努めてきた。しかし、高齢と体調の変化で満足に努められなくなるおそれがある。そこで悩まれているということです。ご自分が元気なうちに、皇太子さまに天皇の位を譲って、きちんと話すべきことを話したいというお気持ちがあるのだと思います。僕は生前退位に賛成だし、ほとんどの国民にも理解してもらえるはずです。

 現行の憲法では、天皇は国政に関する行為はできないということになっているけど、実際には象徴として、沖縄やサイパンなど大勢の犠牲者が出た激戦地を巡り、慰霊に勤められています。これはある意味、国政にも接触することで、一つ間違えれば様々な問題が起きることが考えられます。陛下はその点も心配されているご様子で、柔らかく穏やかな口調でしたが、あのような戦争は二度と起こしてはいけないという思いが、強く込められていたと思っています。僕のような、最後の戦争経験者は、そのことがよくわかるんだ。

 そのうえで、摂政についても明らかに否定され、生前退位を望んでおられることがよく理解できた。以前も言ったけど、現行法や憲法まで変える必要はないから、生前退位の実現に向けて皇室典範の改正を速やかに進めるべきです。そして将来、権力者が恣意的に天皇を退位させてしまうといったことが起きないよう、生前退位にあたっては天皇の意向を前提に、国会審議を行うことなど、一定の歯止めをかけるべき条件も示した法整備が必要だと思います。

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明日の第十八回の質問は「子供時代に戦争を体験された田原さんの終戦記念日に対する思いをお聞かせください」です。

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田原 総一朗

たはら そういちろう

ジャーナリスト。1934年滋賀県生まれ。60年早稲田大学文学部卒業。同年岩波映画製作所入所。64年東京12チャンネル(現テレビ東京)に開局とともに入社。『朝まで生テレビ!』(テレビ朝日系)、『激論!クロスファイア』(BS朝日)の司会をはじめ、テレビ・ラジオの出演多数。著書に『日本の戦争』(小学館)、『塀の上を走れ 田原総一朗自伝』講談社)、『安倍政権への遺言 首相、これだけはいいたい 』(朝日新聞出版)など多数の著書がある。


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