では、熟年離婚を回避するにはどうすればいいのか。やはり日頃から夫婦間のコミュニケーションをしっかり取っておくことが大切だろう。

 あるアンケート調査の結果によると、お互いに愛情を感じている夫婦の平日の平均的な会話時間は「103分」であったのに対して、愛情を感じない夫婦では平均「44分」にとどまることがわかった。

 つまり、夫婦の会話時間が短いということは、それだけ夫婦の間に愛情がないことを意味する。

 一方、夫婦仲が悪い家庭ほど妻のヘソクリ額が増える傾向にあることがわかっている。

たとえば、20代~50代の夫婦を対象とした明治安田生命の2014年の調査によると、「愛情を感じていない夫婦」では平均のヘソクリ額が「214万7160円」であったのに対し、「愛情を感じている夫婦」では「94万953円」と、2.3倍もの差がついた。

 先に紹介した調査結果と、ヘソクリの調査結果を合わせてみると、愛情のない夫婦=1日の会話時間の短い夫婦=妻のヘソクリが多い夫婦という関係になり、会話時間の短い夫婦ほど、将来の離婚リスクが高まり、いざというときに備えて妻がヘソクリをするようになると解釈できる。

 もし、夫婦の会話の時間が44分を切っているようなら、あと60分間会話を長くして、愛情を深めるようにしよう。そうすれば離婚リスクも減り、妻がヘソクリを決意することもなくなるはずだ。

 夫婦間のコミュニケーションを密にすることは重要だが、妻との時間を大切にするあまり、夫が早く帰宅しすぎるのもよくないし、夫が専業主夫になるのもよくない。

 米テキサス大学とインディアナ大学が、1979年から2004年までの期間、4千人近くの中年男女を対象に実施した調査結果によると、最も健康状態が良好だった妻の夫は週に50時間以上働いている働き者であることが判明した。妻が健康なのは、夫の長時間労働によってもたらされる収入によって、エクササイズやエステにいそしみ、自らの健康状態を維持しているからだ。

 一方、最も不健康だったのは妻が週に41~49時間働いている夫だった。この原因は、妻が留守にしていることによりやるべき家事が増え、運動をする時間がなくなってしまうからだと考えられている。同じ労働時間でも、女性は男性よりも収入が低い傾向があるため、働き者の妻を持っても主夫が自分のために費やせる時間は増えないということだ。

 この調査結果からわかることは、夫は、早々に帰宅し家族サービスをしても妻の幸せにはつながらないということだ。妻の幸せのためには自らの身を削って少しでも多くのお金を家庭に入れるという涙ぐましい努力が必要だろう。