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【今日7月14日は何の日?】世界史上最も劇的な一日を知るヒントは『ベルサイユのばら』

『ベルサイユのばら』で読み解くフランス革命②

今日7月14日は、世界史に残るある有名な大事件が起きた日。一体何があった日なのかご存じですか? その事件について知るための鍵は、漫画『ベルサイユのばら』にあるのです――!

 

7月14日はフランス革命記念日

 今から200年以上前の1789年7月14日、世界の歴史を変えるある大事件が、遠くフランスの地で起きました。
 当時絶対王政の世であったフランスでしたが、ルイ16世とその妃であるマリー・アントワネットの時代にはその絶対的な権力にかげりが見え始めていました。特に、最も身分が下とされていた平民たちの中には、国や王族に対して反発心を持っていたり、困窮した暮らしから抜け出したいと思っている者が多く、王政を打倒しようと徒党を組んで団結するようになっていました。
 王室側は平民の団結を警戒するようになり、彼らを軍隊の力で押さえつける武力行使に出たのです。それに対し民衆は、「我々も武器を持って対抗しなければ!」と立ち上がります。そうして起きたのが、バスティーユ牢獄襲撃事件です。

 

漫画『ベルサイユのばら』に描かれたことで有名に

 バスティーユ牢獄には当時、武器や弾薬が保管されており、武装蜂起をしようとする民衆のねらいはこれでした。
 1789年7月14日、民衆が牢獄の敷地内へと突入したことを受け要塞の守備隊が発砲し、たちまち銃撃戦へと発展。はじめ、兵器の扱いに不慣れな民衆は守備隊の前に次々と倒れていきましたが、そこに、政府軍であるはずのフランス衛兵隊が駆けつけます。本来であれば民衆を鎮圧させなければならないはずの彼らは、驚いたことに民衆側に味方し、ともにバスティーユを攻撃し始めたのです。その一部始終が描かれた創作作品があります。それが、あの『ベルサイユのばら』なのです。

 

 『ベルサイユのばら』のメインキャラクターであるオスカルは、このバスティーユ牢獄襲撃事件で民衆に加担したフランス衛兵隊の指揮官をモデルに作られた人物で、漫画の中ではこの劇的な一日の様子が鮮明に描写されています。
 フランス衛兵隊の活躍もあり、民衆は見事勝利。民衆がとうとう国家、ひいては王族に対し本格的に武器を向けた象徴的な事件だったため、バスティーユ牢獄襲撃はフランス革命の口火を切る出来事として今に伝えられています。ゆえに、7月14日はフランス革命記念日なのです。

 現在フランスでは、毎年7月14日に「パリ祭」と呼ばれる祝賀行事が行われていて、各地でパーティーやイベントが催されています。今日のフランス国内は、お祭り騒ぎかもしれませんね。

 

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