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エリザベス女王を満足させた新幹線の運転技術

エリザベス女王を満足させた新幹線の巧みな運転技術とはなんだったのか?

 なぜ鉄道先進国の欧米を凌駕する新幹線が誕生できたのか?

 新幹線は世界から最高の技術だと注目されています。かつてはエリザベス女王もその技術に驚いた、というお話をご存じでしょうか。

 新幹線には車両、地上ともに最新の技術が惜しみなく投じられています。運転も、技術的には自動運転が可能ですが、新幹線では細かな速度制御ができるマニュアル運転を行っています。

 新幹線に乗っていると、細かやかな力行、ブレーキの繊細な運転が行われていることがわかります。マニュアル運転といっても、新幹線は開業時からATC(Automatic Train Control=自動列車制御装置)を採用しています。

速度計も針が横移動する視認性が高めらた設計となった。ATCの車内信号が、速度の上に現示される。速度計の数字は時速260キロまで刻まれている。

 これは従来の信号機に代わり、運転台に車内信号をカーブなどの制限速度も含め、進路条件に応じた運転速度を表示させ、これを超えると自動的にブレーキがかかる安全のためのシステムです。現在は、よりきめ細かな制御を行うデジタルATC化が進められ、列車の運行密度も高められました。

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斉木 実

さいき みのる

1963年、東京都生まれ。多摩芸術学園写真学科(現・多摩美術大学美術学部2部)中退。嘱託カメラマン、スタジオアシスタントなどを務めるかたわら、鉄道写真に取り組む。現在は鉄道写真作家として鉄道誌や旅行誌のほか、幅広いメディアで活動。車両や駅などの本質をとらえ、精細に作画表現するのをライフワークとする。米屋浩二との共著で『ニッポン鉄道遺産』(交通新聞社)や『ローカル線を旅する本』(KKベストセラーズ)、池口英司との共著で『知られざる鉄道遺産 首都圏 』(交通新聞社)がある。


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