【仕事がデキる人ほど、手抜きが上手い!?】 | BEST T!MESコラム

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仕事がデキる人ほど、手抜きが上手い!?

仕事の質をもっと高めるための、とっておきなワザをご紹介。

ついつい「忙しい」が口癖になっていませんか。

その忙しさが恒常化していて、もっと楽になる、もっと自由に時間を使えるなんて、夢のまた夢だ……なんて。

でも、本当はそんな夢を叶えることは、案外簡単だったりするものです。その理由は、ずばり「手抜き」できるか否か。一見「手抜き」というとネガティブに捉えがちですが、ポジティブに「手抜き」すれば、実にサクサクと仕事もプライベートも進むもの。

そのポジティブ「手抜き」があなたにもたらす影響をお教えしたいと思います。

 

どんどん「手抜き」するが勝ち!

現代社会はストレスマネジメントが重要視される時代でもあります。日常生活にせよ、ビジネスシーンにせよ、いかにしてストレスを軽減するか、ストレスを解消するかが現代人にとって非常に重要な課題となっています。

ストレスの元凶にはいろいろありますが、とくにビジネスにおける精神的なストレスの大きな原因となっているのが「不毛感」や「徒労感」という感覚です。

 

かなりの手間と時間をかけて仕事をしたにもかかわらず、「これだけやったのに、結果これだけ?」という無益な苦労に直面したとき。

大変な思いをして取り組んでいた仕事がなしになったとき。

重要だと思って力を注いだ仕事が、本当はさして重要でもなかったとき。

肉体的にも精神的にもムダなエネルギーを使ってしまったとき。

 

 

こうしたとき、人はモチベーションをなくし、大きな徒労感や不毛感を感じます。

ここでキーワードとなるのは「手間」「時間」「ムダ」という3つの言葉です。手間のムダ、時間のムダがストレスの元凶になっているんですね。

逆に言えば、最小限の手間や時間で結果が出た、成果が上がったという、コストパフォーマンスのいい仕事ができると、一気にストレスは軽減します。

そう考えると、できる限りムダな手間を省いていくことが、現代人のストレス軽減にプラスの影響を与えることになると言えるのです。

 

今回お伝えしたいテーマである「手抜き力」とは、そうした不要な手間や時間、ムダなことを徹底して省くスキルのことです。

手抜きという言葉には、本来「するべき手続きを故意に省くこと」という意味があり、手抜き工事、手抜き作業などのネガティブな表現としてよく使われます。

ですから「ビジネスで手抜きなんて不謹慎な――」と思われるかもしれません。 

でも、本書のテーマである「手抜き力」における「力」という言葉は非常にポジティブな概念を意味します。

 

手抜き力とは「ムダ手間抜き力」のこと。

不要な手間や時間を省くことで、徒労感によるストレスが解消され、貴重な時間が生み出され、仕事はシンプル化され、スピード感がもたらされます。

手抜き力とは、「現代社会に見事にマッチした、現代人が身に付けるべき、非常にポジティブなビジネス・スキル」のこと。

ぜひ、その極意を知っていただきたく思います。

 

「手抜き」というと、最初はぎょっとしますよね。真剣に取り組まないでいいのか、完璧を目指さないのか、ちょっと不安な声が上がってきそうです。しかし、その真意は実に正反対。

いっぱい時間をかけて、たいした成果も上がらない仕事を続けていくよりも、いかにストレスを軽減するか、いかに仕事をシンプルにこなすか、まずそこに目を向けることが第一段階の手抜き。ですから、今まで何の疑問も持たずに行っていた仕事に対し、今一度「これは本当にこんなに時間がかかるもの?」と思ってみる、そして振り返ってみてはどうでしょうか。

もちろん、そこからどこに力を入れ、どこで力を抜けばいいのかがわかるためにはちょっとしたコツが必要です。

次回は、今すぐ使える手抜きのメソッドを習得したいと思います。

<『手抜き力』より抜粋>

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齋藤 孝

さいとう たかし

明治大学文学部教授。



1960年静岡県生まれ。東京大学法学部卒業。同大学大学院教育学研究科博士を経て、現職。専門は教育学、身体論、コミュニケーション技法。



250万部を超えるヒットとなった『声に出して読みたい日本語』シリーズ(草思社)のほか、『雑談力が上がる話し方』(ダイヤモンド社)、『大人の精神力』、『10歳までに身につけたい「座る力」』(いずれも小社刊)など著書多数。


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  • 2018.03.22