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バルチック艦隊の航路は
対馬海峡か津軽海峡か!?

日本海海戦と東郷平八郎 第10回

司令部にはあせりが生まれていた。鎮海を出て函館方面へ向かうべきと具申する幕僚もいた。ついに東郷は「28日になっても敵艦隊が対馬海峡に現れないときには津軽海峡方面に向かう」ことを決意する。

 26日正午、大本営に「今朝、バルチック艦隊の輸送船が上海に入った」との至急電が届いた。これも上海と長崎とを結ぶ国際海底ケーブルなど、張り巡らせた情報網のおかげである。かりに太平洋を迂回するのであれば、石炭供給の輸送船が必要になる。つまりバルチック艦隊が、東シナ海を北上して対馬海峡を通る公算が大きくなったのである。

 

 

 

 

 

 

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松田 十刻

まつだ じゅっこく

1955年、岩手県生まれ。立教大学文学部卒業。盛岡タイムス、岩手日日新聞記者、「地方公論」編集人を経て執筆活動に入る。著書に「紫電改よ、永遠なれ」(新人物文庫)、「山口多聞」(光人社)、「撃墜王坂井三郎」(PHP文庫)など。


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