■“自然に”髪を増やす治療法の詳細

亀)──もし、自分が「ハゲてきたな…」ってなった場合はどうしたらいいんですか? 何かいろいろありますよね。薬とか、ヅラとか、フリカケとか。迷うんちゃいます?

音)──それが正しいものだったらいいんですよ。症状が軽ければ、こういう薬を使いましょうとか。薬にも化学的に効果が認められたものもありますし。ただ、そういうのじゃなくて…怪しげな「治療」もあるんですよね、今の世の中には。そんな簡単にハゲが治るなら、こんなに悩んでいる人がいるわけないですよね。

亀)──情報は多いけど、やっぱりそんなオイシイ話は無いんですね。

音)──はい。逆に情報が少ないと感じるのは後は植毛ですね。自毛植毛。さっき亀田さんの髪を診た時にもお話しましたが、後ろの毛は太いし、ずっと生えますから。そこの毛を薄い所へ持ってくれば…もう一生、メンテナンスはいらないですよね。薬も飲まなくていいですし、何度も植えなくても大丈夫。

亀)──そんなことができるんですか? 一番良いんじゃないですか? 先生もできるんですか? 薄毛業界のチャンピオンじゃないですか!
 

音)──いえいえ、私が発明したわけじゃないですから。昔からあったんですけど、これまでの植毛って不自然だったんですよ。それを医学の進歩の力も借りながら「なるべく自然な形で毛を生やしていきましょう」とブラッシュアップしてきたのが、今の自毛植毛なんです。

亀)──具体的にはどうやるんですか?

音)──後頭部の毛根を持ってくるんです。「髪を抜いて植える」のではなく、「ちゃんと毛を作る組織を、増やしたい場所に移植する」ということですね。

亀)──すごい! けど、ちょっと痛そうやな〜

音)──昔は皮膚をパカっと切り取ってから植えてたんです。縫って縮めるから突っ張るし、切るから当然痛いわけです。しかも、仕上がりは不自然になるし、量もあんまりできなかった…。でも今は、うちではこういう器具を使って毛根を1個1個取るんです。頭を切ることなく、1mm以下の小さい穴を開けるイメージですね。メスは使いません

亀)──1個1個かぁ。そんな細かい作業…自分には無理ですわ。

音)──細かいんですけど、あまり時間をかけると患者さんの負担も大きくなってしまうので、短時間で終わらせた方が良い。その結果、生着率も高くなりますしね。となると、一定以上の経験と技術が無いとできない施術です。

亀)──匠による毛根の引っ越し。

音)──もともと元気な毛なら、引っ越した場所でもすくすくと育ちます。しかもこの毛は抜けても生えかわって、ずっと伸び続けてくれる。もちろん、何が一番良い方法なのかは人によって異なりますし、決めるのは患者さん自身ですが、薄毛治療における一つの最適解だと私は思っています。

亀)──この技術のことを世の中のみんなは知っているんですか?

音)──知らない人が圧倒的に多いと思います。いろんな方法を試した末に、ようやくうちに来る方が多いですから。

亀)──自分だけ知らんかったのかと思いました(笑)。

音)──特に「AGA」について、今は情報が溢れていますし、最初はなるべくお金のかからない方法から入ってしまうんでしょうね。

亀)──でも、効果がなかったら、結果として時間とお金の無駄になってしまいますね。ちなみに…これはいくらかかるんでしょうか?

音)──その方のご希望や物理的な量、施術法にもよりますが、平均したら150万円くらいでしょうか。カウンセリングではご予算も踏まえて「今回はとりあえずここまでできます」や「複数回に分けてはいかがでしょう」という提案をさせていただくこともあります。

亀)──そうか。いきなりマックスじゃなくても良いんですね。

亀)──これは老若男女、誰でもできるんですか?

音)──後頭部に毛があれば、基本的には大丈夫ですよ。以前施術した80代の男性でも自然に生えてきていましたから。

亀)──80代はすごいですね。まだモテたいんかな(笑)

音)──「人生100年時代」と言われていますからね。実際、髪の印象はその人の性格や人生を変えてしまうくらい大きいと感じます。わたしはアフターケアで、術後の1年くらい経過した患者さんにお会いするんですが、皆さん髪が増えただけではなく、明るい顔になっているんです。「彼女ができました」なんて報告を受けると嬉しいですよね。

亀)──エエ話ですね! そう言えば、もうすぐクリスマスだし…今の時期は混むんですか?

音)──そうですね。今年の12月は…もういっぱいかもしれない? でも、クリスマスだからって急いで植毛しても、翌日からフサフサになるわけではないですからね。

亀)──あ、伸びるまで時間かかりますもんね。でも、だからこそ自然なんですね。

音)──自然さは大切ですよ。さきほどの80代の男性が、黒々していてものすごい密度の髪の毛になったら、やっぱりちょっと不自然だと思うんです。もちろんテクニカルな部分はよりアップデートし続けますが、そういったバランスや見た目の印象まで考えることも、我々には必要な技術だと考えています。

亀)──う〜ん…さすがです。やっぱり先生は『植毛』界のチャンピオンですね!

音)──いえいえ(笑)。

亀)──今日は本当にありがとうございました。自分に何かあった時はよろしくお願いします!

音)──こちらこそ、ありがとうございました。その際は全力で対応させていただきますよ。


編集部)お疲れさまでした。取材を終えて、いかがでしたか?

亀)──いや、ホンマに勉強になりました。『植毛』界の総本山にたどり着いたというか、医学の進歩を見せつけられた感じですね。今日、親父にも連絡してみます。『最近、髪の毛どう?』って(笑)。